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8.25世界挑戦の大竹秀典「不可能を可能にする!」

2018年7月31日 15時24分

 8月25日(日本時間26日)米アリゾナ州クレンデールのヒラリバーアリーナでWBO世界S・バンタム級王者アイザック・ドグボエ(ガーナ)に挑戦するOPBF同級王者の大竹秀典(金子)が31日、勤務先の横浜ビール直営店「驛の食卓」で記者会見を開いた。

左から川人トレーナー、大竹、太田社長、金子会長

 大竹に2度目のチャンスが巡ってきた。満を持して記者会見に挑んだ大ベテランは「ボクシングがこの1年くらいですごく楽しくなってきた。37歳は日本では定年だけど、不可能を可能にするのが自分の仕事だと思っている」と落ち着いた口調ながら力強く決意表明した。

 2014年11月、英国リバプールに乗り込みWBA王者のスコット・クイッグ(英)に挑戦するも判定負け。「もう伸びないなら引退しよう」と考えたが、世界との差を埋めるためにチーム編成を一新。新しい大竹秀典を作り上げるというミッションをスタートさせた。

 新たにコンビを組んだ飯田勇司トレーナーとはパンチの打ち方から再確認を行った。川人将裕フィジカルトレーナーの指導のもと、体幹を重視したフィジカルトレーニングを取り入れ、食事の改善や身体のケアなど、これまで決して十分とは言えなかったコンディショニングにも気を配った。

 横浜ビールの理解を得て、勤務時間も減らしてもらい、世界再挑戦に向けた準備を整えた。こうした取り組みは昨年3月のOPBF王座を獲得、その後の3度の防衛という結果となって表れた。

これが大竹のもう一つのユニフォームだ

 王者のドグボエは19勝13KO無敗の戦績を誇る23歳の若きパンチャーだ。大竹(31勝14KO2敗3分)は「不利と言われる試合を勝ってこそ世界チャンピオンだと思う」とした上で「強いパンチを振ってくる選手なので、どれだけ小さく打っていけるかに重点を置いて練習をしている」と対策の一端を明かした。

 大竹がタイトルを獲得すれば37歳1ヵ月。長谷川穂積が16年9月、WBC世界同級王座を獲得して35歳9ヵ月の最年長王座獲得記録を更新する。

 アメリカでは28日、伊藤雅雪(伴流)がWBO世界S・フェザー級王座を獲得し、日本人として同国で37年ぶりに世界タイトルを手にした。はたして大竹も伊藤に続けるか。

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