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プロとアマが史上初の協議会開催 ジュニア問題解決

2018年11月20日 17時11分

 アマチュアを統括する日本ボクシング連盟と日本プロボクシング協会の幹部が一堂に会するプロアマ協議会が20日、東京・水道橋の後楽園飯店で開かれ、連盟の内田貞信会長、協会の渡辺均会長らがボクシングの今後について話し合った。

アマとプロの幹部が初めて公式に意見を交わした

 協議会にはプロ側から11人、アマ側から10人が出席。およそ2時間の協議を終え、記者会見した渡辺会長が「歴史的なプロとアマの会合ができた」と強調すれば、内田会長も「プロとか、アマとかではなく、ボクシング界を盛り上げるためにがんばっていこうということで合意した」と話し、プロアマの協調をアピールした。

 この日は以下の4つの項目について意見が交換された。

①アンダージュニア大会およびジュニアチャンピオンズリーグ大会(昨年までU-15)の今後のあり方

②オリンピックへの対応

③アマチュア規則・プロルールの相互確認、その周知

④プロアマ協力体制の構築

 ①に関しては、連盟が山根明・前会長時代に、プロ主導の小中学生向け大会U-15に出場した選手は、アマ主催のアンダージュニア(UJ)大会に出場できないと通知。U-15に出場した選手が高校生になって国体やインターハイに出場できない事態も心配され、ジュニア世代の試合機会を奪うと問題視されていた。

 協議会では「参加資格のすそ野を広げる」とし、旧ルールをすべて撤廃、ジュニア選手が両大会に出場できるように決めた。今後は両団体が協力してひとつの大会に統合するのか、2つの大会を並べて発展させていくのか、などについて話し合っていく。

 ②はボクシング競技のオリンピック存続に向けてプロとアマが協力して署名活動をしていくことなどで合意した。

 ③については、古くからプロ側によるアマ選手の“引き抜き”がアマ側の不信感を招いていることから、アマ選手のプロ転向や、逆に元プロ選手のアマチュア復帰についてルールを定める話し合いを進める。

 ④はジュニア大会の日程を協議して大会がぶつからないようにすること、昨年は別々に開催された年間表彰式を合同で開催すること、プロアマ幹部による協議会を数カ月に1度のペースで開催すること、などについて話し合う。

内田会長(左)と渡辺会長

 また、東京オリンピックへのプロ選手への出場に関しては、今後の継続協議とされた。渡辺均会長はプロ選手のオリンピック予選出場に関しては「慎重な姿勢で協議していく」とコメント。協会内では現役選手のアマ大会出場には否定的な意見が多いという。

 一方で、元世界王者の高山勝成のようにプロを引退した選手は、現役プロに比べるとオリンピック予選に出るハードルは低そう。いずれにしてもルールづくりはこれからということになる。

 連盟の山根明・前連盟会長時代が助成金不正流用問題などで8月に会長を辞任。新たに刷新を掲げる内田体制が発足し、プロとの関係を改善しようという流れができていた。

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