元世界王者の久保隼 2階級制覇失敗から9.26再起
セミで女子世界戦、元日本王者の大場は6年ぶり復帰
2020年8月25日 16時10分
2020年8月25日 15時45分
2012年10月にプロデビューした“怪物”井上尚弥(大橋)が2013年8月25日、プロ4戦目で初のタイトルマッチに挑戦することになった。会場は井上の地元、神奈川県座間市のスカイアリーナ座間。迎え撃つ日本チャンピオンはこれが初防衛戦となる田口良一(ワタナベ)だった。
20歳の井上がスタートから優位に立った。やや動きに硬さが見られたものの、フットワークを使ってポジションを変えながらジャブ、右クロス、左ボディを打ちこんでいった。3回にさらにピッチを上げ、4回には右ボディから左アッパーのコンビネーション、5回はワンツーを決めて田口にダメージを与えていった。
しかし、4月に2度目の挑戦でタイトルを獲得した26歳の田口は、ホープ井上の挑戦を「喜んで受けた」というだけに、その気迫はすさまじかった。ひるむことなく井上に迫り、左ボディ、ワンツーで活路を切り開こうと前に出た。ラウンドを重ねても闘志は衰えず、足を動かし、手を出し続けて、井上に必死に食らいついた。
井上はジャブ、左フックのダブル、右ストレート、左ボディと多彩なパンチでヒットを重ねていくものの、田口はなかなか失速してくれない。ついに試合はフルラウンドを終えて、98-93、98-92、97-94で井上の手が上がった。プロ4戦目での日本王座獲得は、1990年の辰吉丈一郎(バンタム級)に並ぶ最速タイ記録となった。
試合後の井上は「節目のタイトルマッチで、しっかりとしたKO勝ちというのが頭にあった。狙いすぎてパンチが相手に見えすぎたのだと思う。それほど芯にあたってなかった」と試合を分析したものだった。
決して納得いく内容ではなかったとはいえ、心身ともにタフな田口との10ラウンドは、井上にとって大きな財産になった。この試合からおよそ8ヶ月後の14年4月6日、井上は初めて世界タイトルを手にすることになる。さらに8ヶ月後の大みそか、今度は田口がWBA世界L・フライ級王座を獲得した。
なお、この日はロンドン五輪金メダリストの村田諒太(帝拳)が有明コロシアムでプロデビュー戦を迎えた日でもあった。村田がOPBFミドル級王者、柴田明雄(ワタナベ)を2回2分24秒TKOで下した試合は東京・有明コロシアムで行われ、ワタナベジムの渡辺均会長のように、座間と有明をはしごした関係者も少なからずいた。
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