これから年の瀬にかけては大みそかの井岡一翔vs.田中恒成を筆頭に国内リングも興味深い試合が目白押しだ。海外編に続いて12月の国内試合を日本タイトルマッチ中心にチェックしてみよう。

　まずは3日、後楽園ホールのDANGANは日本タイトルマッチと女子の世界戦の2本立てだ。日本ミニマム級王座決定戦は1位の谷口将隆と3位の佐宗緋月のマッチアップとなった。

　2016年のデビュー時から将来を嘱望されたサウスポー谷口（26＝12勝7KO3敗）は日本、OPBF王座ともに競り負けながら18年にWBOアジアパシフィック王座を獲得。その勢いでWBOミニマム級王者ビック・サルダールに挑戦したものの、これは及ばなかった。

　再スタートを切った谷口は当初、3月にOPBF王者リト・ダンテ（比）と日本王座もかけた変則2冠戦を行う予定だったが、コロナパンデミックにより中止に。仕切り直しでタイトル初挑戦の佐宗と拳を交えることになった。WBO3位にランクされるスピードの谷口に手数の佐宗（25＝12勝4KO6敗2分）が挑むという構図になる。

　続く日本タイトルマッチは12月10日のダイヤモンドグローブ。日本S･ライト級王者の永田大士（30＝15勝6KO2敗1分）が世界挑戦経験もあるベテラン近藤（35＝32勝18KO9敗1分）を迎えて初防衛戦を行う。

　馬力のあるサウスポー永田は7月、不利予想を覆して井上浩樹にTKO勝ちして新チャンピオンに輝いた。元日本ライト級王者の近藤は17年にニューヨークでセルゲイ・リピネッツとのIBF･S･ライト級王座決定戦に挑んで判定負け。勢いのある王者か、再び世界を目指す35歳か。強靱な肉体を持つ両者だけに、激しいぶつかり合いが予想される。＝Part2に続く

■12月3日　DANGAN237　後楽園ホール
WBO女子ミニマム級王座決定戦
宮尾綾香（ワタナベ）vs.多田悦子（真正）

日本ミニマム級王座決定戦
谷口将隆（ワタナベ）vs.佐宗緋月（T&T）

■12月4日　A-sign.Bee26　後楽園ホール
S･フェザー級8回戦
宮本知彰（一力）vs.諏訪佑（横浜光）

■12月5日　第597回ダイナミックグローブ　後楽園ホール
58.5キロ契約8回戦
中野幹士（帝拳）vs.佐伯瑠壱斗（岐阜ヨコゼキ）

■12月8日　ザ・グレイテストボクシング　後楽園ホール
フライ級8回戦
薮崎賢人（セレス）vs.小野心（ワタナベ）

■12月9日　A-sign.Bee27　後楽園ホール
60.0キロ契約8回戦
ジロリアン陸（フラッシュ赤羽）vs.太田卓也（とよはし）

■12月10日　ダイヤモンドグローブ　後楽園ホール
日本S･ライト級タイトルマッチ
王者･永田大士（三迫）vs.挑戦者･近藤明広（一力）

■12月13日　REAL SPIRITS.69　エディオンアリーナ大阪第2競技場（第1部）
バンタム級8回戦
与那覇勇気（真正）vs.小山内幹（三迫）

日本女子ミニマム級タイトルマッチ
王者･成田佑美（姫路木下）vs.モンブランみき（ワタナベ）

■12月13日　強拳ステージ17　エディオンアリーナ大阪第2競技場（第2部）
WBO女子世界S･フライ級タイトルマッチ
王者･吉田実代（三迫）vs.挑戦者･奥田朋子（ミツキ）

■12月14日　SLUG FEST.16
日本･OPBF･WBOアジアパシフィックS･フライ級タイトルマッチ
日本王者･中川健太（三迫）vs.WBOアジア王者･福永亮次（角海老宝石）

■12月17日　REAL SPIRITS.70　エディオンアリーナ大阪第2競技場
バンタム級8回戦
久高寛之（仲里）vs.大橋哲朗（真正）

■12月20日　東日本新人王決勝　後楽園ホール

■12月26日　GREEN DREAM vol.13　愛知・刈谷市あいおいホール
日本L･フライ級タイトルマッチ
王者･矢吹正道（緑）vs.挑戦者･大内淳雅（姫路木下）

■12月26日　カケルホールディングス Presents A-SIGN BOXING　東京・墨田区総合体育館
ライト級10回戦
伊藤雅雪（横浜光）vs.三代大訓（ワタナベ）

■12月27日　新人王西軍代表決定戦　エディオンアリーナ大阪第2競技場

■12月27日　CRASH BOXING vol.21　大阪・枚方市総合体育館
ウェルター級8回戦
矢田良太（グリーンツダ）vs.出田裕一（三迫）

■12月31日　東京・大田区総合体育館
WBO世界S･フライ級タイトルマッチ
王者･井岡一翔（Ambition）vs.挑戦者･田中恒成（畑中）