元2階級制覇王者でWBA･S･バンタム級6位の亀田和毅（3150ファイトクラブ）が17日、12月4日にメキシコのエルモシージョでWBA同級10位ヨンフレス・パレホ（ベネズエラ）とWBA同級挑戦者決定戦を行うと発表した。亀田はTMKプロモーションと契約してリングに上がる。

　亀田三兄弟の三男、30歳になった亀田（37勝20KO3敗）は2013年にWBOバンタム級王座を獲得して3度の防衛に成功。WBA同級王者ジェイミー・マクドネル（英）に連敗した後、18年にWBC･S･バンタム級暫定王座に就き、19年7月にWBC正規王者レイ・バルガス（メキシコ）との団体内統一戦に敗れた。今年5月の再起戦に勝利し、今回のチャンスを得るにいたった。

　35歳のベテラン、パレホ（24勝12KO4敗1分）は14年にWBAバンタム級暫定王座を獲得。初防衛失敗後にクラスを上げ、18年にWBA王者ライアン・バーネット（英）に挑戦するも判定負け。翌年、WBA暫定王者ブランドン・フィゲロア（ニカラグア＝現WBA&WBC王者）に判定負けして、その後2連勝をマークしている。

　試合の模様はYouTubeの「亀田和毅チャンネル」で生配信を予定。また、亀田が試合発表と同時にリリースしたインタビューは以下の通り。
■亀田和毅チャンネル　https://youtube.com/channel/UC3JV2Z15vUHSB6EFEh06YVA

Q：対戦が決まった経緯は？
A：今回はWBAからWBASバンタム級挑戦者決定戦のオファーがありました。WBAに感謝をしたいです。コロナ禍に振り回されましたが、ようやくチャンスが巡ってきました。勝てば次はスーパー王者のムロジョン・アフマダエリフ（ウズベキスタン）への世界挑戦になると思いますので必ず勝って次に繋げたいです絶対にものにしたいです。

Q：5月の1年10ヶ月ぶり復帰戦（三宅寛典＝ビッグアームに8回回判定勝ち）以降の活動は？
A：８月から米ラスベガスに移り、現地のメイウェザージムで練習をしています。トレーナーのジェロムさんとトレーニングを積んでいます。

Q：前回の試合後、主に取り組んできた課題、課題克服のために行ってきた練習メニューは？
A；前回の課題もそうですが今はトレーナーに全て任していて自分はそれをするだけです。

Q：対戦相手パレホの印象と、どういう課題をもって、どういう勝ち方を考えているか？
A：相手は元世界チャンピオンで経験のある選手です。上手いボクサーって印象です。上回って勝ちたいです。

Q：昨年と比べて肌で感じる米国内のコロナ感染状況は？
A；ラスベガスは施設の中に入るとマスクをしないといけませんが、感染は少し減ってる感じはします。ただ、万が一があるので、毎日、気をつけて行動しています。

Q；親交の深い柔道73キロ級の大野将平選手が東京五輪で連覇し、大相撲の横綱照ノ富士が初の横綱場所で優勝されました。リング内外において何かしら意識に変化は生まれましたか？
A；この2人とは同級生ですごい仲が良くて、あとは自分だけなんで。自分が世界チャンピオンになって少しでも2人に肩を並べられるよう頑張りたいです。

Q：同じ日本人ボクサーで同世代をともに引っ張ってきた、井岡一翔、井上尚弥の両チャンピオンの存在は？ 戦ってみたいですか？
A；まずはここの試合を勝たないと何も話にならりません。なのでここの一戦に集中したいです。この一戦に全集中です！

Q：その他、アピールしたいことはありますか？
A；いつも本当に家族の支えがあったから今の自分があるので。あと望有（のあ、20年5月に誕生）も産まれて、ここはノアのためにも、必ず世界チャンピオンなります。

たくさんのスポンサー様のご支援もあってこその自分です。ファンの皆様のあたたかいコメントもすごい力になってます。コロナで苦しんだ多くのアスリートの１人として、僕もたくさんのモチベーションをもらい、維持できています。皆さんのためにもここで勝って、かなうならば来年の世界挑戦に繋げたいです。　写真提供＝亀田和毅