WBOは3日、バンタム級王者ジョンリール・カシメロ（フィリピン＝写真）の王座をはく奪と暫定王者ポール・バトラー（英）の正規王者昇格を発表した。

　カシメロは昨年12月、中東ドバイでバトラーとの指名防衛戦を行う予定だったが、胃腸炎を理由に計量を欠席した。このときは王座をはく奪されず、バトラーとの仕切り直しの防衛戦を指令され、4月22日にリバプールでカシメロ×バトラーが行われることになった。

　しかしカシメロは英国ボクシング管理委員会（BBBofC）が定める健康管理規定（計量直前のサウナ使用）に違反したとして、同委員会がカシメロの出場を認めず、バトラーとの試合が中止となった。バトラーは同日、ジョナス・スルタン（フィリピン）との暫定王座決定戦に勝利して暫定王者となっていた。

　WBOは選手権委員会でカシメロの王座はく奪を執行部に勧告。執行部もこれを受け入れた。カシメロはバンタム級1位にランクされる。

カシメロは20年4月、WBAスーパー&IBF王者、井上尚弥（大橋）との3団体統一戦がコロナ禍で中止に。昨年はWBC王者ノニト・ドネア（フィリピン）との2団体統一戦プランが持ち上がったが実らず、結局無冠となった。井上とドネアは6月7日、さいたまスーパーアリーナで3団体統一戦を行う。

■バンタム級世界王者
WBAスーパー　井上尚弥（大橋）
WBC　ノニト・ドネア（フィリピン）
IBF　井上尚弥（大橋）
WBO　ポール・バトラー（英）