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古橋岳也が田村亮一を2-1判定で返り討ち 35歳対決制し日本S・バンタム級王座返り咲き

2022年12月26日 21時21分

 日本S・バンタム級王座決定戦が26日、後楽園ホール「フェニックスバトル95&DANGAN255」のメインで行われ、同級2位の古橋岳也(川崎新田)が同1位の田村亮一(JB SPORTS)に2-1判定勝ち。王座返り咲きに成功した。決定戦は前王者、井上拓真(大橋)の王座返上によるもの。

軍配は古橋に上がった

 両者は19年9月の日本タイトル挑戦者決定戦で対戦し、このときは古橋が判定勝ちを収めている。同じ35歳の元日本王者が3年3カ月ぶりに拳を交えた。

 スタートは田村が積極的。手数で上回り、古橋を後手に回らせるが、古橋がラウンド後半にペースを上げ、パンチで田村が左目上をカットした。田村は果敢に攻めて、古橋も引かない互角の展開。3回は田村が距離を詰めてボディ攻撃を仕掛けるが、古橋は顔面への連打で見せ場を作る。古橋は4回にも右をきれいに決めて攻勢をアピール。5回を終えての公開採点は、48-47×2で古橋、48-47で田村のリードとなった。

前半は古橋の右がよく当たった

 後半に入っても拮抗した展開が続いた。互いに近距離でショートパンチを応酬し、中間距離では右ストレート、左フックをぶつけていった。9回、田村がしつこくボディを叩き込み、古橋が顔面は右ストレート、左フックを打ち込む。古橋がパンチで左目をカットした。

 最終回も互いに譲らずに打ち合って終了のゴング。静寂の中、読み上げられたスコアはわずかの差で古橋に軍配が上がった。古橋は29勝16KO9敗2分。田村は15勝7KO7敗1分。

 試合後に指名挑戦者、21歳の石井渡士也(REBOOT.IBA)がリングに上がり、「35歳で2回も計量オーバーしているのは情けない。しっかりぶっ倒します」と宣戦布告。古橋は「しっかり休んで、しっかり力をつけて、石井渡士也選手に挑戦したい」と答えた。

 古橋は試合を振り返って「序盤は勢いがあったけど、グイグイこられてコンビネーションでいこうと思っていたのに単発になってしまった」と田村の勢いに押されたことを認めた。それでも「(引き分けに終わった)久我選手との2試合目で9、10にいけなかったので、絶対にいこうと思った」と最後の踏ん張りを強調。結果的に9、10を2人のジャッジから与えられたことで勝利を手にした。

今永は左で試合を決めた

◇62.0キロ契約8回戦
今永虎雅(大橋)[KO6回1分25秒]ロイ・スムガット(フィリピン)
 アマ10冠の今永のデビュー3戦目はサウスポー対決。今永は初回終盤、ジャブから力強い左を上下に打ち分けると、2回はさらにペースアップ。飛び込んでの右フックでスムガットがロープに座るような形となり、これがダウンとなった。

 ダメージのなかったスムガットはここから左のリターンを狙ったり、距離を詰めたりとベテランらしくあの手、この手を使っていく。のらりくらりのスムガットに手を焼いていた今永は6回、右フックを打ち込んできたスムガットに左カウンターを見舞い、10カウントを聞かせた。今永は3勝3KO。スムガットは14勝7KO13敗1分。

今永の話「1ラウンドで負けないというのは分かったので、チャンスがあれば倒そうと思った。半年で3戦もやらせてもらって感謝している。内容はまだまだだけど世界を目指してやっていく」

今川は粘る高木を振り切ってストップ勝ち

◇53.0キロ8回戦
今川未徠(JB SPORTS)[TKO7回2分55秒]髙木裕史(E&Jカシアス)
 日本S・フライ級10位のサウスポー今川が動きながらジャブ、左ストレートで同じサウスポーの高木をコントロールする立ち上がり。高木は3回、懸命に前に出てボディ攻撃を今川に見舞った。高木は被弾が多いものの、4,5回としつこく前に出て、6回はショートの連打で今川に迫って会場を沸かせる。

 それでも7回、コツコツと当てていた今川が左ストレートで高木の顔面を2度跳ね上げたところでストップとなった。移籍第1戦に勝利の今川は13勝5KO5敗。来年3月、37歳定年を迎える高木は生き残り可能なランキング入りを狙ったものの失敗。6勝2KO10敗1分。

富岡は逆転を許して悔しい敗北となった

◇フライ級8回戦
エスネス・ドミンゴ(フィリピン)[TKO4回2分21秒]富岡浩介(REBOOT.IBA)
 身長で上回るサウスポー富岡が距離を撮ったボクシング。ジャブ、左カウンター、サイドへの動きで比国L・フライ級1位のドミンゴをコントロールしにかかった。3回、プレスを強めようとしたドミンゴに対し、富岡の右フックが炸裂、ダメージを負ったドミンゴにラッシュを仕掛け、大きな見せ場を作った。

 4回、左フックを打ち込もうとしたドミンゴに、富岡が左ストレートを決めてダウンを奪う。ここから富岡は攻めたもののマウスピースが外れ、入れ直して再開後、今度はドミンゴの右フックがきれいに決まって富岡がダウン。立ち上がってフラついたところでストップとなった。ドミンゴは10月、日本フライ級ランカーの飯村樹輝弥(角海老宝石)にTKO勝ちしたのに続く日本での勝利。18勝10KO2敗。悔しい逆転負けの富岡は6勝5KO3敗。

アグレッシブに攻めてTKO勝ちの湯川

◇ライト級8回戦
湯川成美(駿河男児)[TKO3回1分46秒]パラミン・セーンパック(タイ)
 日本ライト級6位の湯川がプレスをかけてジャブ、左ボディで攻め、左フックをクリーンヒット。細身のパラミンも鋭い右ストレート、右アッパーを好打して湯川の左目が腫れた。2回終盤、湯川がパラミンをロープに詰めて左右の連打を振っていく。パラミンも強気に相打ちを狙ってスリリングな展開になった。

 3回も接近戦を挑んだ湯川は右フックでテンプルに叩き込んでパラミンをなぎ倒す。最後は左フックをカウンターで叩き込み、2度目のダウンでストップとなった。湯川はデビューから無傷の7連勝5KOをマーク。18歳おパラミンは10勝8KO6敗。

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