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井上尚弥がV2、右拳痛め世界戦初の判定決着

2016年5月8日 22時20分

  有明コロシアムで8日ゴングとなった「ボクシングフェス5.8ダブル世界タイトルマッチ」のメインイベントに登場したWBO世界S・フライ級王者の井上尚弥(大橋)は指名挑戦者ダビド・カルモナ(メキシコ)に3-0判定勝ち。2度目の防衛に防功した。スコアは118-109×2、116-111。井上は世界タイトルマッチ5戦目で初めてKO勝利を逃した。

井上は最終回にダウンを奪って意地を見せた

 昨年暮れの圧巻の初防衛戦から5ヵ月。オープニングでワンツーを放っただけで会場がどっと沸く。さらにワンツーが軽くヒットすると、KOフィニッシュを期待する空気が早くも会場中に充満した。

 しかし、カルモナは簡単に攻略できる挑戦者ではなかった。ハンドスピードがあり、何より井上の強打を恐れず、勇敢にコンビネーションを繰り出し、予想通りディフェンスもよかった。実はこのとき既に右拳に異変の起きていた井上は足を使って距離をキープしながら出入りのスピードで勝負。カルモナのアタックは足とカバーリングで防いだ。

 ボディを狙ったり、少し相手に攻めさせたりしていた井上が山場を作ったのは5回だった。右を決めて好機を作ると一気に畳み掛け、右ストレート、左フックを何発もヒットしたが、カルモナは打たれ強く、果敢に応戦。井上は6回も攻めて出たものの、挑戦者を崩すことはできなかった。

 7回以降、井上は右パンチがめっきり減り、左だけで試合をコントロールしようと試みた。8回にカルモナに攻め込まれると、9回はジャブと左ボディーブロー、フットワークを駆使したボクシングにはっきりとシフト。10回以降、最小限に右を使った井上は、最終回にボディ攻めでカルモナを追い込み、怒涛の連打で攻め込むと、カルモナが自ら膝をついてダウン。しかし残り時間が少なく、立ち上がった挑戦者をKOすることはできなかった。

 試合後、井上は2回に右拳を痛め、6回には強く打てない状態に悪化したこと、さらに左拳も痛めた事実を明かした。これで戦績は10勝8KO。大橋会長によると、3度目の防衛戦は前王者オマール・ナルバエス(亜)との対戦が有力。暫定王座決定戦を含めて3度目の世界挑戦も実らなかったカルモナは17勝6KO2敗4分。Photo/SUMIO YAMADA

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