2016年9月4日日曜日

井上尚弥が10回KO勝ちでV3、腰痛で本来の力出せず

 WBO世界S・フライ級タイトルマッチが4日、神奈川県座間市のスカイアリーナ座間で行われ、チャンピオンの井上尚弥(大橋)が挑戦者1位のペッチバンボーン・ゴーキャットジム(タイ)に10回3分3秒KO勝ち。3度目の防衛に成功した。

 圧倒的有利が予想された井上はジャブをていねいに突きながらボクシングを組み立てる立ち上がり。2回にはボディブローをまじえたコンビネーションを繰り出した。一方、日本のリングで1勝4敗のペッチバンボーンも勝利への意欲を見せた。右フックを打ちおろし、左右のボディブローも見舞って井上を攻略しようと試みた。しかし、スピード、パワー、テクニックともに上回る井上は、ガードを高く掲げる挑戦者に対し、ジャブと左ボディブローを中心に徐々にダメージを与えていった。

 徐々にペースを上げるかと思われた井上だが、なかなか勢いは出なかった。ペッチバンボーンは5回に反撃を試み、井上をロープに押し込んで連打を見舞った。これをやりすごした井上は右ストレート、左フック、ボディブローを次々と挑戦者に叩き込んだ。しかし6回以降、井上は試合2、3週間前に患ったという腰痛、さらには右拳を痛めた影響もあり、逆にロープを背負って連打を許すシーンがたびたび見られる“らしくない”い展開。ジャブ、ワンツー、ボディブローなどを随所に決めてダメージを与え、ポイントはピックアップするものの、不用意なパンチをもらうなど戦い方は不安定だ。

 9回をジャブとフットワークでやりすごした井上は10回、ペッチバンボーンに攻め込まれると、ここから力強く反撃。打ち合いの中で右を再三決めて挑戦者がついにダウン。何とか立ち上がったものの10カウントとなった。

 戦績を11勝9KOとした井上は「これが今日のぼくの実力。こんなんじゃビッグマッチとか言ってられない。どんどん練習するのみです」とガックリした様子。代わって大橋秀行会長が「10日のローマン・ゴンサレスの試合をロサンゼルスに尚弥を連れて視察に行ってきます。そこで対戦交渉に入ります」とファンに知らせ、大きな拍手をもらった。ガッツを見せて敗れたペッチバンボーンは38勝18KO8敗1分。