小國以載お見事、タパレス下す ボディー攻撃奏功

3日、東京・後楽園ホールで開催された『TREASURE BOXING PROMOTION12』のセミファイナル、123.5ポンド契約10回戦は元世界S・バンタム級王者対決。元IBF王者の小國以載(角海老宝石)が、元WBA&IBF王者で現WBC2位・WBO3位・IBF4位のマーロン・タパレス(比)に96-94、97-93、98-92の3-0判定勝ちを収め、一気に世界戦線へ浮上するアップセットを演じてみせた。

タパレスのボディーを攻める小國㊨

じりじりとインサイドジャブを放ちながら、間合いを詰めてくるタパレスに、小國はジャブ、ストレートと足運びで対抗。2回には左腕を伸ばして押し込んで右ストレートをヒット。逆ワンツーも効果的に使ったものの、タパレスの迫力ある左から右フックに押し戻される。

3回、攻め手を強めたタパレスに、ロープを背負わされた小國は左ストレートと右フックの連打にさらされる。だが、意を決して右ボディアッパーのカウンターを狙った小國はタパレスを落ち着かせたが、タパレスが連打の中に入れる左ボディーアッパーがなんとも邪魔だった。

タパレスは攻撃力だけでなく、距離をとってリズムを取りつつ小國を誘う巧みさも。小國の右に左ボディアッパーのカウンターを狙うのが厄介だが、小國は4回、左ボディフックでタパレスの勢いを止めると、5回には右ストレートを上下に連発。タパレスの右目上をカットさせもした。

最大の山場は7回。右フックと左ボディアッパーで襲いかかるタパレスに対し、小國は果敢に左ボディフックを連発。これでタパレスの動きを止めると、右ボディアッパー。あからさまにダメージを感じさせたタパレスに、小國は得意の右ストレートを連発。出血も酷くなったタパレスは集中力を完全に欠いて、小國がこのままストップする雰囲気に包まれる。が、ここでレフェリーがタパレスの傷のドクターチェックを要請。流れはここでいったんは寸断されてしまった。

しかし続く8回も小國は右ストレートボディでタパレスにダメージを与えると、左カウンター狙い一辺倒になったタパレスを、丁寧なワンツーせ攻め立てる。
ボディが効き、すっかり攻撃が小さくなってしまったタパレスを、小國はジャブ、右ストレート、ステップでコントロール。大歓声に包まれながら終了ゴングを聞いた。

「おもしろくない試合でも勝ちたかった。行き過ぎないで自分の距離で戦うことを心がけた。4回まではボディを打たない作戦だった。タパレスはパンチがあるので行きたくても行かなかった。今日は勝ちに徹しました」となめらかに語った小國は、「もしかしたら次が世界戦になるかもしれないので、みなさん応援してください」と会場に叫びかけた。小國(37歳)は24勝9KO4敗3分。 タパレス(34歳)は41勝22KO5敗。

加藤から先制のダウンを奪った緑川㊧

■緑川が防衛

◆OPBF東洋太平洋S・ウェルター級タイトルマッチ10回戦
緑川創(EBISU K’s BOX)[TKO7回2分12秒]加藤寿(熊谷コサカ)
昨年11月に王座を獲得した緑川が、15位の加藤とのダウン応酬を制し、初防衛に成功した。

右を突きながら右へサークリングする加藤を、緑川は右リードから右ストレートボディ、右のオーバーハンドと攻撃の強さを徐々に上げていく。2回、緑川が踏み込んでワンツーをヒットすると加藤ダウン。立ち上がった加藤は右フックを引っかけつつ得意の左ストレートを狙うが、緑川のワンツーのタイミングを読めていない様子だった。

3回、上体でリズムを取りつつ左アッパー、右サイドへの移動から左ショートをヒットしたのは加藤。だが、緑川が勢いよく右を放つと途端に雲行きが怪しくなる。
手数で上回るのは加藤だが、緑川は右ストレートをボディに差して加藤を下がらせると、ロープ際で右を決めて加藤をのけ反らせる。

会場が一気にヒートアップしたのは5回だ。加藤の左に緑川が右を合わせると加藤が尻もちをつくダウン。しかし、立ち上がった加藤を攻めた緑川に加藤の左がヒットすると、緑川は腰砕けとなってダウンを宣告された。

5回終了時の公開採点は49-45で三者とも緑川を支持。その後は緑川の右と加藤の左によるスリリングな展開となったが、7回、緑川が右オーバーハンドで加藤の左目上をカットさせると、一気に連打。右の決め打ちが再三ヒットしたところでレフェリーが試合を止めた。

緑川(39歳)は6勝4KO。加藤(40歳)は13勝8KO15敗2分。

◆ミドル級8回戦
黒部竜聖(ワールドスポーツ)[判定2-0(77-75、77-75、76-76)]細川チャーリー忍(金子)
元WBOアジアパシフィック&OPBFミドル級王者で現OPBF9位・日本3位の細川が、わずか2戦目の黒部に苦杯を喫した。

ジャブ、右ストレート、左ボディ主体にヒット&アウェイを試みるアマ出身の黒部に対し、細川はフック系を振り回し、腕を巻きつけてパンチをねじ込むしか策がない。ヒットを奪えず焦る細川はラフな攻撃を繰り返した。

4回、いっそう荒々しく攻め込む細川に、黒部は巻き込まれかけるものの、細川の打ち疲れが目立ち、黒部はストレート攻撃を思い出して盛り返した。

細川の左フックで黒部は右目下を腫らせるが、ローダッキングで攻める細川に右アッパーをヒット。しかし細川もラフ攻撃に活路を見い出して、黒部を打ち合いに引きずり込む。

が、互いに印象的なブローを叩き込めない展開が続き、試合終了のゴングが鳴った。黒部(23歳)は2勝。細川(41歳)は14勝11KO9敗1分。

◆S・フェザー級4回戦
尾上剣清(ワールドスポーツ)[TKO2回2分7秒]ガレット・ジョナタン(DANGAN)

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