現地時間25日、米国ネバダ州ラスベガスのフォンティンブルー・ラスベガスにてWBA世界ヘビー級挑戦者決定戦が行われ、同級2位のレニエル・ペロ(キューバ/251.4ポンド)が同級9位のジャーレル・ミラー(米国/305ポンド)に12回判定負け、ミラーが挑戦権を手にした。スコアは117-111が2者に115-113の3-0。

ひと頃の無冠の帝王らしき強さもドーピング検査陽性によるブランクで影を潜めたベテランのミラーは1月に行われたキングスレー・イベー(ナイジェリア)戦で勝利を手にしカツラを手放した。一方、16年リオ五輪スーパーヘビー級ベスト8など輝かしいアマキャリアを持ちここまで全勝のペロというマッチアップ。前日計量での体重差は約24㎏だった。
前戦から約3ヶ月、今回はカツラ無しでリングインしたミラー。サウスポーのペロに対して、のっしのっしとプレスをかけて行く。距離を取りたいペロだが、体ごと押してくるミラーと頭を付けての攻防となりスタミナを浪費、中盤に入るころには被弾を増やし序盤の貯金を吐き出していった。ロープを背にする時間が目立つペロは目立った反撃を見せることが出来ず、前に出てコツコツとパンチを放つミラーがリードを広げていく。スローな両者だけに終盤も大きな波は起こらず、ポイントを重ねるミラーは勝負を決めるほどの連打が出せず、ペロも致命打を防ぐ展開が続き、最終回もVTRのような3分となった。
37歳のミラーは28勝22KO1敗2分。WBAはスーパー王者のオレクサンデル・ウシク(ウクライナ)、レギュラー王者にムラト・ガシエフ(ロシア)が在位している。初黒星の33歳、ペロは13勝8KO1敗。
■世界2位チャベス見事なKO勝ち
セミファイナルのWBOラテン・ライト級タイトルマッチはチャンピオンでWBO2位のアラン・チャベス(アルゼンチン/133.8ポンド)がミゲル・マドゥエニョ(メキシコ/135ポンド)に3ラウンド1分26秒KO勝利で、王座防衛。
サウスポーの王者がじりじりと距離を詰め、ゆったりした動きから素早くステップインしてキレのある細かいパンチをまとめる。2ラウンドに入りボディーブローを増やした王者にマドゥエニョはいきなりの右を返すが流れを変えることが出来ず、迎えた3ラウンドに王者の左フックがマドゥエニョのアゴ先にクリーンヒットするとゆっくりと背中からダウン、大の字となった。動かないマドゥエニョを見たハービー・ドック(米国)レフェリーはカウント途中で両手を交差し、見事なワンパンチKOとなった。
アメリカ・デビュー戦で快勝をおさめた25歳のチャベスは22戦全勝19KO、IBFで6位、WBCでも13位に付けている。27歳のマドゥエニョは31勝28KO5敗、ここ5試合で1勝4敗となった。
スーパーウェルター級10回戦。元WBOラテン同級王者のフレウディス・ロハス(米国/153ポンド)がダミアン・ソーサ(メキシコ/152.6ポンド)に10回判定負けを喫した(96-93が3者)。
サウスポーのロハスが長いジャブを突き、ソーサはステップインしてコンビを出していく初回。2ラウンド、さらにプレスを強めるソーサのいきなりの右がヒットした。迎えた5ラウンド、ソーサのプレッシャーにつかまりロハスはロープを背に被弾を増やす。6ラウンド中盤、ソーサの右ボディーストレートでロハスが膝を付きダウン。立ちあがったロハスにソーサの左フックがヒットするなど一気にソーサのペースとなる。7ラウンドもロハスは懸命に打ち返すもののソーサのペースに巻き込まれダメージを増やす。ソーサに打ち疲れの兆候が出始めた9ラウンド開始直後、右まぶたと鼻から出血するロハスにドクターチェックが入るが続行され、ソーサが世界ランカー相手にペースを渡さずゴングを聞いている。「El Samurai」の愛称を持つ29歳のソーサは27勝13KO3敗。IBF9位にランクされる27歳のロハスは15勝11KO1敗、最後まで勝負を捨てない精神力は見事だった。
23年タシュケント世界選手権ライトミドル級銅メダリストで、24年パリ五輪でも71.0㎏(ライトミドル)級ベスト8という素晴らしいアマキャリアを持つニシャント・デヴ(インド/154.8ポンド)がプロ6戦目のリングに上がり、スーパーウェルター級8回戦でファン・カルロス・グェラ(米国/155.8ポンド)に2ラウンド2分57秒TKO勝利。
近年ボクシング人口を増やすインドで、初の世界チャンピオン最有力と謳われるサウスポーのデヴ。グェラは開始から果敢に攻め込むが、デヴは冷静に体を入れ替え対応。迎えた2ラウンド2分過ぎに左ストレートをヒット、連打を浴びせグェラをダウン。再開後、試合を決めに行くデヴの猛攻を何とかかわしていたグェラだったがロープに詰まったところでレフェリーが割って入った。25歳のデヴは6戦全勝4KO、30歳のグェラは6勝2KO3敗1分。

