WBC&WBO世界S･バンタム級タイトルマッチをメインとする25日の有明アリーナは前座に、K-1からボクシングに転向して東洋太平洋S･バンタム王者となった武居由樹（大橋）が登場。54.0キロ契約8回戦でロニー・バルドナド（フィリピン）に3回1分8秒KOで、デビューから7連続KO勝ちをマークした。

　日本ユースL･フライ級王座決定戦8回戦は、日本同級11位の坂間叶夢（ワールドS）と堀川龍（三迫）に8回TKO勝ち。タイトルを手にした。

◇日本ユースL･フライ級王座決定8回戦
坂間叶夢（ワールドS）［TKO8回2分40秒］堀川龍（三迫）
　L･フライ級のホープ対決。スタートからともにジャブを小気味よく突き、パンチを忙しく交換した。坂間が圧力とパワーで上回り、堀川は回転力の速さで上回る。主導権争いが続く中、徐々に坂間の圧力が上回っていった。

　5回には左右のアッパー、ボディブロー、右をヒット。坂間が堀川を突き放しにかかるが、7回は堀川は手数で盛り返して意地を見せる。最終回は坂間が左ボディ、右ストレート、左フックで堀川を仕留めにかかり、バックステップを踏み続ける堀川を主審が救った。20歳の坂間は8勝7KO。23歳の堀川は3勝1KO2敗2分。

◇54.0キロ8回戦
武居由樹（大橋）［KO3回1分8秒］ロニー・バルドナド（フィリピン）
　S･バンタム級でWBC10位、IBF11位にランクされるサウスポー武居がバンタム級進出に向けたテストマッチに挑んだ。武居がジワジワとプレスをかけ、強打をガードの上から打ち込む。2回、バルドナドの右ストレートが決まって一瞬ヒヤリ。しかし3回、武居はジャブから左ボディを打ち込むと、バルドナドが一瞬間を置いてから悶絶。10カウントとなった。武居は7勝7KO。バルドナドは16勝9KO5敗1分。

武居の話「久しぶりにバチッと倒せたんですけど、パンチもらわないとかもっとやらなくちゃいけないことがある。相手は思った以上に振ってきたのでビックリした。S･バンタム級でやるより調子が良かった。次はどっちになるか分からないけどバンタム級も狙っていきたい」

◇58.5キロ8回戦
岩下千紘（駿河男児）［TKO4回1分40秒］高原裕之（千里馬神戸）
　高原が鋭い右ストレートを狙い、サウスポーの岩下がこれを右フックで迎え撃とうとした。初回、岩下が右フックで高原がヒザをつく。ダウン後に岩下のパンチが入り、確認後の2回開始と同時に岩下は減点された。2回、岩下の左アッパーで高原が再びダウンした。

　高原は踏ん張って右ストレートを狙い続けて立て直しを図るが、4回に岩下がまたしても右フックを合わせて高原をキャンバスへ。立ち上がったものの岩下が畳みかけたところでストップとなった。岩下は7勝4KO1分。高原は9勝6KO6敗。

◇62.0キロ8回戦
今永虎雅（大橋）［2-1（80-72、77-74、76-76）］ヘビ・マラブ（インドネシア）
　デビューから3連続KO勝ちのホープ、日本ライト級11位の今永がWBO･APライト級3位のマラブと対戦。思い切り右を振るマラブに対し、長身サウスポーの今永はジャブ、ボディ打ちでマラブと止めにかかる。マラブは2回、アッパーも繰り出し、荒っぽく今永に迫った。

　3回、マラブにアタックを許し、受けに回った今永は4回に立て直し、立て続けに左フックを打ち込むと、下がりながら左を合わせてダウンを奪った。今永はこのチャンスを逃したものの、4回以降は距離をキープしながらマラブのパンチを外して試合を進めた。

　マラブはペースダウンせずに前に出続け、今永は最終回に仕掛けたものの、マラブの出方を見て無理をせずに試合を終えた。試合中にアゴを負傷、記者会見をキャンセルした今永は4勝3KO。マラプは18勝13KO2敗1分。

◇S･フライ級6回戦
篠田将人（野口）［TKO3回2分35秒］梶谷有樹（八王子中屋）

◇フェザー級4回戦（東日本新人王戦）
山川健太（大橋）［TKO2回44秒］中村亮介（ワタナベ）

◇ミニマム級4回戦（東日本新人王戦）
北野武郎（大橋）［TKO2回2分35秒］川上拳汰（石川･立川）