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比類なき女子王者セラノがWBC王座返上 男子と同じルール認めないWBCに反発

2023年12月6日 14時38分

 女子フェザー級4団体統一王者アマンダ・セラノ(プエルトリコ)がWBCに反発して王座の返上を表明し話題になっている。いったい何が起こったのか――。

ラモス戦は女子で初めて3分12ラウンドで行われた

 女子ボクシングの世界的スター、セラノは10月27日に米オーランドで行った防衛戦で男子と同じ1ラウンド3分、12ラウンドを採用、挑戦者ダニラ・ラモス(ブラジル)に3-0判定勝ちを収めた。通常、女子の世界戦は2分10ラウンドで行われる。WBA、IBF、WBOはセラノの要望を認めてこの試合を世界タイトルマッチに認定したが、WBCだけは認定しなかった。

 セラノはインスタグラムで「WBCは平等を目指してスポーツを進化させることを拒否した。だから私はWBCのタイトルを返上する」と表明。「もし統括機関が私や私の仲間たちに男子と同じように戦う選択肢を与えないのであれば、私はその統括機関のために戦うつもりはない」と宣言した。

 セラノは自分がプエルトリコで男女を通じて初の4団体統一チャンピオンであること、ケイティ・テイラーとの試合で女子として初めてマジソン・スクエア・ガーデンのメインを張ったこと、その試合で1億円以上のファイトマネーを得たことなど自らの功績を説明。ラモス戦で女子が3分×12ラウンドで十分戦えることを証明したとも主張した。

 WBCのマウリシオ・スライマン会長はこの件についてまだコメントしていないが、ESPNによると同会長は以前、テニスの4大大会では男子の5セットマッチに対して女子が3セットマッチであること(ただし他の大会は男女とも3セットマッチが主流)、バスケットボールで女子のボールが小さいなど、他競技でも男女でルールに違いはあり、安全面からもルールの違いはありうると強調していた。

 セラノは今後、3分12ラウンド以外では試合をしないとしているが、はたしてWBCはどのような判断を下すのだろうか。

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