日本人フェザー級世界王者誕生の行方を占う 世界の壁は厚くとも期待のホープは勢揃い
2024年3月4日 12時26分
2024年3月4日 9時34分
3日昼、ボクシング興行「いじめ撲滅、能登半島地震チャリティボクサーズロードVol.1」が、福岡県田川郡の福智町金田体育館で全10試合開催され、メインのアトム級女子8回戦は、WBC女子世界同級4位・IBF同級9位の葉月さな(白銀)とジュターティップ・シティチェン(タイ)が対戦。筑豊ボクシングジムのトレーナーだった白銀尊道氏が昨年8月にジムを開設後、8ヵ月目で初となる自主興行でメインイベンターを務めた葉月が、4回55秒TKO勝ちをおさめた。《西村華江》
左右に体を振ってリズムを刻みながら左ジャブを上下に突き、右を放ちながらプレスをかけていく葉月。対するシティチェンは、長いリーチを生かした左右のロングフックで応戦し、葉月の左に際どいタイミングの右カウンターを合わせていく。
続く2回も、タイ人は不規則に出す左ジャブで相手のリズムを崩し、右ボディアッパーや左フックをヒットし迎撃。しかし葉月も、左の上下から右、さらには左アッパーのコンビネーションを放っては、サイドへまわりアングルを変えた多彩な右を叩き込み、主導権を掴みにかかる。
さらにプレスを強めて手数を増やしていく葉月に対し、「疲れてしまった」と試合後に語ったタイ人は徐々に失速していった。4回、旺盛な手数でシティチェンをロープ側に詰めた葉月が、右カウンターを一閃。前のめりにガクッと倒れたタイ人を見たレフェリーが、即座に試合を終わらせた。試合後、葉月はリング上で「世界のベルトを持って、またこの場所に立ちます」と宣言した。
女子の試合では珍しい鮮烈なKO劇を披露するも「右に頼り過ぎた。上にいくには、布石を敷いて試合を組み立ていかないといけない」と先を見据えた葉月は、11勝5KO8敗1分。初黒星となったシティチェンは、6勝4KO1敗。
◇65kg契約6回戦
寺田龍覇(セレス)[3-0(58-53×3)]プンチュアイ・ポンスーンナーン(タイ)
地元で初の試合となったサウスポー寺田は、3回に左ボディで1つ目のダウンを奪って、試合を優位に進めていく。それでも、同じくサウスポーのポンスーンナーンは、右ジャブのカウンターや伸びやかな左ストレートで寺田を脅かす場面も作ってみせた。が、寺田は右ボディストレートを軸に試合を立て直し、最後は左右ボディ攻撃で2度のダウンを追加して、見事凱旋試合で勝利を飾った。
◇バンタム級6回戦
酒井大成(宇部ボクシング&フィットネススクール)[TKO4回2分29秒]中本豊(結花)
初回にサウスポー中本の左に合わせて放った右カウンターで最初のダウンを奪った酒井は、続く2回、左ボディブローで2度目のダウンを追加。が、中本は諦めずにコンパクトな連打で酒井との接近戦へ持ち込んでいく。4回、酒井をロープ際に詰めて粘りを見せていた中本だったが、中央へ抜け出した酒井が放った右ストレートのカウンターで、もんどりうって倒れてしまう。即座に、コーナーからタオルが投入され決着がついた。
◇68kg契約6回戦
濱島悠紀(白銀)[3-0(58-56 57-55 60-54)]日高健次(ウエスタン延岡)
4年2ヵ月ぶりに再起した濱島は硬さが目立つ立ち上がりだったものの、リードジャブを軸に右へと繋いでいき徐々にリズムに乗っていく。日高は変速的な左フックや左右ボディで迫っていくが、濱島の速い動きについて行けず後手にまわってしまった。最後まで軽快なフットワークを保ち、多彩な連打でポイントをピックアップしていった濱島が、6年ぶりに涙の勝利を掴んだ。
観衆=1000人
2025年1月15日 13時17分
2025年1月15日 0時50分
2025年1月14日 9時26分
2025年1月14日 9時23分
2025年1月12日 21時18分
2025年1月12日 20時00分