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保田克也がWBO-APライト級V3 世界ランク上位進出目指し、アジア3冠獲得に照準

2024年7月9日 21時13分

 WBOアジアパシフィック・ライト級タイトルマッチが9日、後楽園ホール「フェニックスバトル118」のメインで行われた。チャンピオンの保田克也(大橋)は挑戦者3位プレスコ・カルコシア(フィリピン)に8回1分58秒KO勝ち。3度目の防衛にした。試合の模様は14日(日)26時55分からフジテレビで放送。

内容に不満を示しながらもベルトを守った保田

 互いに距離を取ってけん制しあう静かな立ち上がり。初回終盤、サウスポーの保田が踏み込んで左ストレートを放ち、カルコシアの顔面をとらえた。2回、カルコシアがいきなり踏み込み、左、右、左フックと放つと、これを食らった保田の腰が一瞬砕けた。ここから保田はカルコシアのカウンターを警戒し、慎重に試合を進めた。

 保田は後半、少しずつ相手のパンチを外して左をコネクトするシーンを作っていく。7回、カルコシアが保田のパンチで鼻から出血。8回、保田の左ショートを食らったカルコシアが押しつぶされるようにダウン。カウントが入り、立ち上がったカルコシアがふらついて10カウントとなった。

 32歳の保田は14勝9KO1敗。28歳のカルコシアは12勝9KO4敗1分。最後のシーン、パンチを食らったカルコシアは右目が見えなくなり、ダウンした際に脚がつったと試合後に明かした。

 保田は「素直にうれしいんですけど、内容が内容なので。でも次に向けて前向きにとらえたい。ずっと狙われている感じがしてなかなかいけなかった。今年、来年で2つのタイトル(日本、東洋太平洋)を獲っていきたい」と話した。

 現在の日本ライト級王者、三代大訓(横浜光)は中央大の後輩にあたるが、「決まればそれは関係ない」と対戦を望んだ。東洋太平洋王者は鈴木雅弘(角海老宝石)で、今月19日に元日本王者、宇津木秀(ワタナベ)の挑戦を受ける。

◇56.0キロ8回戦
石井渡士也(RE:BOOT)[TKO4回53秒]エドワード・ヘノ(フィリピン)

 日本S・バンタム級1位の石井は昨年10月、日本王者の下町俊貴(グリーンツダ)に挑戦して惜しくもドロー。タアトルマッチ以来のリングでサウスポーの元東洋太平洋L・フライ級王者ヘノを迎えた。

日本タイトル獲得を誓った石井

 石井がスタートからワンツー、左フック、左ボディでヘノに迫ると、ヘノも強気に左を振り下ろし、右を突き上げ、立ち上がりから熱い展開に。しかしパワーでは石井が上だ。2回は次々とハードパンチを打ち込み、ヘノをコーナーに追い込んだ。ヘノは右ストレート、左フックを食らっても粘り、リターンを狙ってタフなところを見せる。ヘノはヒッティングで右目尻をカットした。

 石井は3回もヘノをコーナーに押し込み、上下にパンチを散らしていくが、ヘノも打たれ強さ強さを発揮、ボディブローを思い切り打ち返して粘る。しかし4回、石井がコーナーでパンチをまとめたところでストップとなった。

 石井は7勝5KO1敗2分。「ダウンを取りたかった」と少し悔しそうだったが、「ジム初の日本チャンピオンになります」とタイトル獲得を誓った。L・フライ級で世界挑戦経験もあるヘノは16勝6KO5敗6分。

◇L・フライ級8回戦
森且貴(大橋)[TKO6回2分54秒]パリニャ・カイカンハ(タイ)

 日本ミニマム級1位の森は昨年11月、日本王者の高田勇仁(ライオンズ)に敗退。再起戦の森はスタートから持ち前のテンポの早いボクシングを展開し、パリニャもガードを固めて鋭いカウンターで森に対抗。パニリャは3回に右を決め、森がすかさず打ち返した。

 森はカウンターを警戒して深入りをせず、打っては離れてパリニャにボディ打ちを中心にコツコツをパンチを当てていった。6回、パリニャをコーナーに追い込むと森が激しくラッシュ。主審が試合を止めた。森は12勝3KO3敗。日本で4敗目のパリニャは6勝6KO4敗。

◇L・フライ級8回戦
石井武志(大橋)[KO3回2分18秒]ブラチャノ・ミンプラチャ(タイ)

 日本ミニマム級8位の石井は昨年9月、世界ランカーのリト・ダンテ(フィリピン)に敗れてプロ初黒星。再起のリングとなった。長身のプラチャノは右の打ち下ろし、左右のボディ打ちと積極的な立ち上がり。石井はガードを固め、ジャブを突いて距離を詰めようとした。

 2回からは馬力のある石井のプレスが効き、左ボディ、左右のフックでプラチャノを追い込んでいく。最後は強烈な左ボディを一閃。プラチャノは悶絶して10カウントを聞いた。石井は8勝7KO1敗。プラチャノは3勝3KO2敗。23年1月、佐伯侑馬(大橋)戦に続いて日本では連敗となった。

◇バンタム級8回戦
田中湧也(大橋)[KO2回1分37秒]アナンタチャイ・ドゥウォンヤイ(タイ)

 中央大出身のサウスポー田中は昨年6月、小川寛樹(帝拳)にプロ初黒星を喫してからの再起戦。体格で上回る田中はワンツー主体のボクシング。アナンタチャイは打ち終わりを狙うが、田中のスピードについていけない。

 2回、田中がアナンタチャイの右を外して左をカウンターで叩き込むとタイ人がダウン。アナンタチャイは立ち上がったものの10カウントとなった。田中は3勝2KO1敗。アナンタチャイは2勝2KO2敗。
観衆=656人

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