MVPは村田碧(SF級)、新人王西軍代表決まる
2024年11月10日 21時14分
2024年11月10日 14時32分
エニス戦と同じリングで行われたWBC世界S・フライ級タイトルマッチはチャンピオンの“BAM”ことジェシー・ロドリゲス(米/114.8ポンド)が同級暫定王者で元WBC・L・フライ級王者のペドロ・ゲバラ(メキシコ/114.4ポンド)に3回2分47秒TKO勝ち。王座の防衛を果たした。
サウスポーのロドリゲスが右を軸にパンチを上下に散らしながらプレッシャーを掛け、初回からポイントをはっきりと取る。その後もゲバラをロープに詰めながらコツコツとコンビネーションを入れ、迎えた3回2分過ぎ、左ストレートがヒットするとゲバラがダウン。
立ちあがったゲバラだが、再開直後に王者の右アッパーがアゴに入ると背中から崩れ落ちた。リッキー・ゴンサレス(米)レフェリーはカウント途中で両手を交差した。これまでKO(TKO)負けのないゲバラを倒し、見事に初防衛を果たしたロドリゲスは21戦全勝14KO。帝拳プロモーションと契約している。一方、5月に獲得した暫定王座から正規王座獲得を目指した35歳のゲバラは42勝22KO5敗1分。
WBAコンチネンタル北米S・フェザー級タイトルマッチは、チャンピオンでWBA9位のオルランド・ゴンサレス(プエルトリコ/130ポンド)に前WBA世界フェザー級王者のレイモンド・フォード(米国/130ポンド)が挑戦。10回判定でフォードが勝利して王座が交代した(99-89、100-88が2者)。
6月、ニック・ボール(英)に世界王座を明け渡して以来のリングとなったフォードが1階級上げて再起戦に臨んだ。サウスポー同士の対戦はフォードが開始から積極的に攻め、好スタート。2回もガンガン攻め、1分過ぎに右フックで豪快なダウンを奪う。
ダメージを残しつつ再開に応じた王者はフットワークでゴングに逃げ込む。その後は立て直しを図り、フォードも攻め急がずラウンドが進んだ。中盤、王者が打ち返す場面もあるが、試合の流れはフォードががっちりとキープ。7回は右アッパーでゴンサレスがグラつく。
8回終盤、フォードの飛び込むような右フックがゴンサレスの顔面にクリーンヒット。ゴンサレスはドスンと尻もちをついた。9回開始と同時にフォードが攻勢を強めると、ゴンサレスはサークリングとクリンチに懸命となり、ショーン・クラーク(米)レフェリーもこれを注意する。しかしゴンサレスは最終回も逃げ切ることを第一とするかのような戦い方で、ブーイングの中でゴングを聞いた。25歳のフォードは16勝8KO1敗1分とし、復帰に成功した。29歳のゴンサレスは23勝13KO3敗。
WBC・USAライトヘビー級タイトルマッチはチャンピオンで世界同級25位に躍進中のカリル・コー(米国/175ポンド)がマヌエル・ガイェゴス(メキシコ/174ポンド)に9回7秒TKO負けし、王座が交代した。
スタートから軽快な動きのコーに懸命に食い下がろうとするガイェゴス、両者が激しくペース争いを繰り広げた。4回中盤、ガイェゴスがコーをロープに詰め左右フックから右アッパーを当てると、ピンチに陥ったコーはロープ伝いに回避。そして5回、ロープに押し込んだガイェゴスの左ボディーを脇腹に受けたコーがダウンを喫する。
6回のコーは距離を取りながらダメージの回復を図り、7回序盤に右フックをガイェゴスに見舞うとスイッチを見せながら距離を取る。しかしガイェゴスの右フック、アッパーを食うと力なく後退し、再び自ら膝を着いて2度目のダウン。カウント9で再開に応じたコーはゴングに助けられたが、8回開始と同時にガイェゴスの右ボディーストレートで倒れる。ここも立ちあがったコーはフットワークとクリンチワークで何とかラウンドを逃げ切ったものの、インターバル中にはレフェリーが続行の意思を確認する。9回のゴングが鳴り、同時にガイェゴスが突進。青コーナー前で連打を見舞うと最後は左フックを浴びたコーが座り込み、レフェリーが試合を止めた。見事な番狂わせを見せた27歳ガイェゴスは21勝18KO2敗1分。初黒星を喫した28歳のコーは9勝7KO1敗1分。
ミドル級8回戦、WBC6位のオースティン・ウィリアムス(米国/162.6ポンド)はジアン・ガリィド(米国/162.2ポンド)に5回1分4秒TKO勝ち。
サウスポーのウィリアムスがシャープなジャブでペースをつかもうとするものの、ガリィドはガードをガッチリと固めて前進し、勇敢にグイグイ歩を進める。ワンツーやいきなりの右で対抗するガリィドに対してウィリアムスは2回早々に右を効かせたものの、ガリィドの左フックをもらうなど、見応えある攻防となった。
有効打数ではウィリアムスが上回るが、懸命にプレスをかけ続けるガリィドの健闘も印象的だった。迎えた5回、左ストレートを効かせたウィリアムスのコンビが当たり始め、疲れたガリィドがガクンとペースダウン。ズルズルとロープ際に後退し、防戦一方となり最後は連打されたところでレフェリーストップとなった。28歳のウィリアムスは17勝12KO1敗。6月に現在WBCとWBOで1位にランクされるハムザ・シェラーズ(英)に11回TKO負けして以来の試合だった。26歳のガリィドは11勝8KO2敗。
なおこの日の前座でS・ライト級10回戦としてセットされていた、全勝ホープのエルネスト・メルカド(米国/16戦全勝15KO)対WBAウェルター級13位のヘスス・サラチョ(メキシコ/14勝11KO2敗1分)戦は、サラチョが前日の計量に7ポンド(約3.1Kg)オーバーしたため、州コミッションが試合を承認せず、中止となっている。
2024年12月10日 5時25分
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