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米国のリングを目指す晝田瑞希 “約束”のスパーを果たし、ロサンゼルス合宿へ

2024年11月14日 10時08分

 WBO女子世界S・フライ級王者の晝田瑞希(三迫)が4度目のロサンゼルス合宿を行う。すでに11日に日本を発ち、12月上旬までの約1ヵ月、米国での拠点となっている「ノックアウト・ボクシング・ファシリティー」でマニー・ロブレス・トレーナーのチームに加わり、トレーニングとスパーリングを重ねる。

スパーリングを行った晝田㊨と古川

 今年1月12日、東京・後楽園ホールでパク・ジヒョン(韓国)に6回TKO勝ちし、2度目の防衛に成功して以来、試合から遠ざかっている晝田だが、この間、米国での試合実現に向け、ビザの取得を完了。いつチャンスが来ても飛びつけるように、現地のプロモーターが起用しやすいように、と態勢を整えた。

 もちろん、日々のトレーニングも欠かさなかった。今年3月から4月までもロブレス・トレーナーのもとで練習。現地でのジムワーク、スパーリングの動画は加藤健太トレーナーと共有し、帰国後はロブレスの教えを自分のボクシングになじませ、落とし込んだ。

 この10ヵ月の間に何度か晝田のスパーリングを目にする機会があった。ここ2戦、進境を示してきた攻撃に厚みが加わり、さらにスケール感を増してきた印象。来たる時に向け、ボクシング面の準備も着々と進んでいることが見るたびに伝わってきた。

 11月初旬には、福岡から北島桃太郎会長とともに出稽古に訪れた女子日本バンタム級2位の古川のどか(北島)との手合わせがあった。2022年11月にデビューし、ここまで4勝1分と無敗の古川は今年6月14日、当時の女子日本バンタム級王者、柳井妃奈実(真正)に挑戦し、惜しくも引き分けている。

 内容自体は晝田が貫禄を示すものだったが、若い古川も臆することなく食らいつき、「胸を借りて思い切りできました」と清々しい笑顔。九州エリアで女子のバンタム級となると、普段の相手は男子選手に限られ、存分にぶつかり合えないことがほとんどだという。世界王者の力を体感し、「ずっと見て、憧れていた人だったので、手を合わせられただけでも」と感激の面持ちだった。

 実は、2人は後楽園ホールの柳井戦後、古川の求めで記念撮影して以来の再会。柳井と晝田はアマチュア時代、日本代表のチームメイトであり、プロでも日本王座を争っている。初めて古川の試合を会場で見た晝田は「いい選手がいるな」と印象に残っていたそうで、「いつでも出稽古においで」と声をかけていた。

 5ヵ月越しの“約束”を果たした晝田は「海外の選手にも負けないぐらい体が強いし、気持ちも強くて、パンチも強い。定期的にやりたいぐらい」と称え、2度目のチャンスも近い古川に「チャンピオンになれます」と太鼓判を押した。

 自身の経験を惜しみなく体で伝え、21歳のホープに貴重な4ラウンドを残した晝田。念願の米国のリングに立ち、新たな道を切り拓くことに期待したい。(船橋真二郎)

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