コヤソ圧勝 カノをボディーで倒しミニマム級2王座防衛
2025年3月30日 15時25分
2025年3月30日 15時17分
現地時間29日、ラスベガスのフォンテインブルー・ラスベガスで行われたWBO世界ウェルター級戦は、チャンピオンのブライアン・ノーマンJr(米/146.7ポンド)が同級13位のデリック・クエバス(プエルトリコ/146.3ポンド)に3ラウンド2分59秒TKO勝利。王座防衛に成功した。
昨年5月ジョバンニ・サンティリャンを下し暫定王座を手にしたノーマンは、テレンス・クロフォードの王座返上により、8月に正規王者に昇格。対クエバスは11月にセットされたものの、ノーマンが7月に左腕の手術を受けたこともあり、今回ようやく実現した。なおその間に王者陣営はIBF王者ジャロン・エニス(米)との対戦を模索したもののマッチルーム・ボクシングから提示された報酬が安過ぎるとして御破算となったことも報じられている。
試合は王者のシャープなワンツーで幕開け。クエバスは様子見か、手数が増えないが、2ラウンド残り20秒、ノーマンの主武器といえる左フックでクエバスの腰が落ちてロープに後退する。迎えた3ラウンド終了間際、クエバスが右を出したところへ王者の左フックがカウンターとなってクリーンヒット。クエバスはバランスを崩し、ノーマンの右、左フックを浴びてダウンした。
立ち上がったクエバスに対しテイラー主審がカウントを数え、こちらを向くように声掛けするもののすでに心が折れたか、きちんと応じられないクエバスの戦意喪失でストップとなった。ミスマッチという声も挙がりかねないが、初防衛成功のノーマン(24歳)は27勝21KO2ノーコンテスト。30歳のクエバスは完敗で27勝19KO2敗1分となった。
なおクエバスを傘下におくオールスター・ボクシングはこの日2つの世界戦に選手を出場させていた。メキシコのカンクンで開催されたWBA&WBOミニマム級戦に出場した挑戦者、エドウィン・カノ(メキシコ)にはトゥティコ・サバラ・プロモーターが、そして息子のサバラ三世がクエバスにそれぞれ就いていたのだが、カノもクエバス戦の約20分後に5回KO負けでリングに沈んだ。
この日のメインはWBO女子ウェルター級タイトルマッチ。チャンピオンのミカエラ・メイヤー(米/146ポンド)がサンディ・ライアン(英/145.4ポンド)に10回判定勝利し、防衛を果たした。スコアは97-93が2人に98-92の3-0。
昨年9月、10回判定(2-0)でメイヤーが勝利した一戦のダイレクトリマッチは、会場をニューヨークからメイヤーのホームといえるラスベガスに移して開催された。初戦同様、一進一退の攻防を見せてラウンドが進んだが、ポイントはやや手数で勝るメイヤー優勢。終盤に入り、オーバーペースかライアンのボディー攻撃の効果か、メイヤーの手数が落ちてくる。メイヤーは8ラウンドにバッティングで左まぶたをカットするが、最終回も左フックをヒットし、ライアンも右ストレートを返す打ち合いのなか終了のゴングを聞いた。34歳のメイヤーは21勝5KO2敗、31歳のライアンは7勝3KO3敗1分。
WBCとWBO1位、WBA2位、IBFでも4位と4団体いずれも射程圏内の“SHU SHU”ことブルース・カーリントン(米/125.3ポンド)が保持するNABF北米王座とWBOインターコンチネンタル王座の防衛戦を行い、元世界ランカーのエンリケ・ビバス(メキシコ/125.8ポンド)を3ラウンド53秒TKOに下した。
開始から、やや頭を下げてじりじりと前に出るビバスに対してカーリントンはジャブ、コンパクトなアッパー。2ラウンド、L字ガードのカーリントンに肩越しの右フックを当てようとするビバスだが、カーリントンをロープに詰めるものの有効打は皆無で、逆にロープを背にしたカーリントンの右アッパーからの左右フックを浴びてダウン。
再開に応じたビバスにカーリントンのコンビネーションがガンガン入る。懸命に耐えるビバスはなんとかゴングに逃げ込んだが、3ラウンド、カーリントンの右からの連打で防戦一方となる。そのビバスを見たレフェリーはカーリントンが右ストレートを出したところでストップした。27歳のカーリントンは15戦全勝9KO。WBA王者のニック・ボール(英)か、WBO王者のラファエル・エスピノサ(メキシコ)に挑戦したいと述べている。敗れた30歳のビバスは23勝12KO4敗。
スーパーライト級8回戦、元世界王者の息子として高い人気を誇るエミリアノ・フェルナンド・バルガス(米/138.6ポンド)がジョバンニ・ゴンサレス(米/138.3ポンド)に2ラウンド2分8秒KO勝利。
ガードを高く上げて隙をうかがうゴンサレスに対し、父親がトレーナーを務めるバルガスが初回から左ボディーなど手数、有効打でペースを握る。2ラウンド1分過ぎ、バルガスのコンパクトな左フックがゴンサレスのアゴ先に入って背中からダウン。立ち上がろうとするゴンサレスがバランスを崩し、たたらを踏んだところでレフェリーはダメージを考慮し、ストップした。25年の初戦で見事なダウンシーンを見せた20歳のバルガスは13戦全勝11KO、敗れた35歳のゴンサレスは20勝15KO8敗2分。
ウェルター級8回戦、東京五輪ウェルター級ベスト8のデランテ“Tiger”ジョンソン(米/146ポンド)がケンドー・カスタネダ(米/146.8ポンド)に5ラウンド2分ジャストのKO勝利。
全勝のプロスペクト、ジョンソンが頑張り屋のカスタネダをどう仕留めるかが焦点ともいえた試合。初回からジョンソンが手数でポイントを重ね、カスタネダもスイッチを繰り返しながら食い下がる。迎えた4ラウンド終盤、ジョンソンの右ボディーがまっすぐみぞおち付近に入り、カスタネダが体を折って丸くなる。何とかゴングに逃げ込んだカスタネダだったが、5ラウンド1分過ぎ、ジョンソンの右ボディーが再び入りたまらずダウン。
立ち上がったカスタネダはジョンソンの上下のコンビを食うと、最後は左フックをテンプルに浴びてヒザをついてレフェリーストップ。26歳のジョンソンは15戦全勝7KO。31歳のカスタネダは21勝9KO9敗1無判定。KO負けはキャリア3試合目だが、前戦の10回判定負けしたケネス・シムス(米)戦から38日後のリングだった。
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