チュー弟とゼラファは無判定試合に 豪州の注目対決

試合情報(日本語)

 16日、オーストラリア・ブリスベンのブリスベン・エンターテインメント・センターでノー・リミット・ボクシング主催興行が行われた。メインイベントはWBOインターナショナル・ミドル級王座決定戦と謳われたものの両者間で157ポンド(ミドル級3ポンド・アンダー)のキャッチウェイトと報じられている一戦。WBOスーパーウェルター級12位のニキータ・チュー(豪州/155.6ポンド)とWBOミドル級8位のマイケル・ゼラファ(豪州/156.9ポンド)の試合は3ラウンド3秒、偶然のバッティングによりノーデシジョン(無判定)に終わった。

 初回は右手を伸ばしてじりじり前に出るサウスポーのチューに対し、ゼラファのいきなりの右がいいタイミングで入った。2ラウンドに入るとチューがプレスを強めて両者パンチの交換が増える。しかしチューがゼラファを青コーナーに詰め左ストレートを放ったところで偶然のバッティングが起き、ゼラファは左まぶたをカットした。

 ラウンドを終え、3ラウンド開始のゴング直後にレフェリーがゼラファに対しドクターチェックを入れると、なんと続行不可と裁定。見る限り出血も腫れもほとんとないようだったが……レフェリーが両手を交差すると会場から凄まじいほどのブーイングと怒号が沸き上がった。IBFでスーパーウェルター級6位にランクされる27歳のチューは11勝9KO1無判定。一方、WBAミドル級4位、IBFでも同級13位につける33歳のゼラファは34勝22KO5敗1無判定となった。

■元世界挑戦者のウィルソンはピアラを倒す

 WBOインターナショナル・スーパーフェザー級タイトルマッチは王者でWBO3位につけるリアム・ウィルソン(豪州/129.3ポンド)がWBOアジアパシフィック同級4位のロデックス・ピアラ(フィリピン/129ポンド)を4ラウンドKOに下し、王座防衛を果たした。

 体形で一回り小柄なピアラが果敢に打ち合い、上下に打ち分ける好スタート。2ラウンド序盤には右を打ち込んでウィルソンがよろめくとパンチをまとめにかかる。ここはウィルソンもガードをがっちりと固め決定打を外した。

 3ラウンド、ウィルソンのプレッシャーに退がる場面が増え始めたピアラ。迎えた4ラウンド終盤、ジャブを食ってロープ際に後退したところでウィルソンの左ボディーフックがモロに入りダウン。ピアラは苦悶の表情を見せながら10カウントを聞いた。

 29歳のウィルソンは18勝10KO3敗。24年6月には後楽園ホールで藤田健児(帝拳)に12回判定負けを喫している30歳のピアラは12勝1KO2敗となった。

 IBFパンパシフィック・ミドル級王座決定戦はWBOアジアパシフィックで同級6位につけるブレイク・ウェルズ(豪州/159.2ポンド)と同じくWBOアジアパシフィックで同級8位のアイニウェ・イリシャーチ(中国/159ポンド)が対戦。結果は9ラウンド負傷判定でウェルズが新王者となった(88-83、88-84、87-84の3-0)。

 この試合のレフェリーは02年に国籍を豪州に変えた元IBF世界ライト級王者のフィリップ・ホリディ。イリシャーチが距離を詰め、サウスポーのウェルズがリングを広く使う展開。2ラウンドにウェルズが鼻血を出し、3ラウンドにイリシャーチが左まぶたをカットした。

 試合はもつれた展開のまま進むもののイリシャーチの攻勢にスタミナを削られたウェルズが手を焼き、徐々に手数を減らしていく。迎えた9ラウンド、偶然のバッティングによりイリシャーチが右まぶたをカット。両まぶたから血を流す状況を考慮してホリディ主審がドクターストップを要請し、試合終了となった。32歳のウェルズは13勝5KO2敗としたが、地元判定という声は少なくないだろう。同じく32歳のイリシャーチは20勝14KO3敗。24年7月には、途中で頓挫した「PRIZE FIGHTER ミドル級トーナメント」に出場し、キーロン・コンウェイ(英国)に敗れている。

 オーストラリア・ヘビー級タイトルマッチはチャンピオンでOPBF東洋太平洋8位、WBOアジアパシフィック13位のステバン・イビッチ(豪州/261.9ポンド)がOPBF東洋太平洋では4位、WBOアジアパシフィックでは10位と王者より上位にランクされる挑戦者、リアム・タリバ(ニュージーランド/233.7ポンド)と対戦し、10回判定で勝利して王座防衛。スコアは95-95に96-94が2者の2-0。薄氷の勝利となった35歳のイビッチは8勝2KO1分。技巧派サウスポー、31歳のタリバは7勝3KO2敗。

 なおアンダーカードで「The Man」の愛称を持つ元WBAスーパーミドル級王者、アンソニー・ムンディンを父に持つラヒーム・ムンディン(豪州/2戦2勝1KO)のプロ3戦目も予定されていたが、試合2日前にムンディンがふくらはぎを痛めたために離脱したことがアナウンスされている。

タイトルとURLをコピーしました