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WBAの王者乱発は止まるか、メンドサ会長が改革着手

2016年1月20日 16時26分

 WBAのヒルベルト・メンドサ会長(写真)は真の王者を決めるヘビー級トーナメントの開催をホームページ上で発表。スーパー王者、正規王者、暫定王者とチャンピオンを乱発して批判を受けているWBAが、王者減少に取り組む姿勢を見せ始めた。

 WBAヘビー級は現在、スーパー王者にタイソン・フューリー(英)、正規王者にルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン)、暫定王者にルイス・オルティス(キューバ)が君臨。メンドサ会長は「だれもが期待しているように、WBAはチャンピオンを一人にしていく」と決意表明し、具体的なトーナメント案を示した。

 それによると、トーナメントに二つの山を設け、片方にフューリーとウラジミール・クリチコ(ウクライナ)、オルティスとアレクサンデル・ウスティノフ(ロシア)の4人が入る。フューリーとクリチコは再戦条項によりリマッチが確実視され、オルティスとウスティノフは、対戦交渉に入る指令が出ている。

ヘビー級トーナメント表=WBAホームページから

 もう一つの山には、3月5日に対戦が決まっているチャガエフとルーカス・ブラウン(豪)が入り、この勝者が米裁判所で試合の権利を認められたフレス・オケンド(プエルトリコ)と対戦する。トーナメントを勝ち上がった選手が決勝戦で対戦し、唯一のWBA世界ヘビー級王座を手にするというわけだ。

 メンドサ会長は「これらの試合が合意に達しない場合は入札を開催する」と強気な姿勢。同会長はESPNのダン・ラファエル記者のインタビューに対しても「私はタイトルを減少させる。不平を言うプロモーターもいるかもしれないが、これが私の最終決定だと彼らには通告する」と話す。

 また、WBAは先月まで引退したフロイド・メイウェザーをS・ウェルター級とウェルター級のスーパー王者に据え置いていたが、最新ランキングでメイウェザーの名前を外した。今までなら正規王者をスーパー王者に、暫定王者を正規王者に昇格させるところだが、メンドサ会長はS・ウェルター級王者のエリスランディ・ララ(キューバ)とウェルター級王者キース・サーマン(米)をスーパー王者に格上げしないと明言。その上でララとサーマンに暫定王者との指名試合を義務付け、チャンピオンを一人にするとしている。

 WBAはこれらの階級以外でも、多くの階級に複数のチャンピオンが存在する。ヘビー級トーナメントを含め、チャンピオンを減らすという作業がはたして本当に実現するのか。メンドサ会長が「小国のボクサーを保護したり売り出したりするのに暫定タイトルは必要」と語っていたのは数か月前の話。まずはお手並み拝見というところだ。

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