49戦無敗のまま昨年9月に引退したフロイド・メイウェザー（米＝写真）が自身の復帰について発言した。30日（日本時間1日）にワシントンDCで行われたS･ミドル級ダブル世界タイトルマッチでショータイムのインタビューに答えたもの。メイウェザーは引退の現状を「ハッピーだ」としながらも、現役復帰に大いに含みを持たせた。

　それによると、メイウェザーはカムバックについて「今はこちら側（プロモーター）にいてすごくハッピーだ。ただし、CBSとショータイムと話はしたし、どうなるかはだれにもわからない」とコメント。CBSとショータイムとの話とはもちろん自身の現役復帰についてで、その場合は9ケタ（100億円以上）の報酬が用意されるべきだという。

　インタビューはさらに踏み込んで、復帰戦の相手にまで及んだ。メイウェザーは、ミドル級統一王者ゲンナジー・ゴロフキン（カザフスタン）については「彼はクラスを上げてアンドレ・ウォードとやるのがベストだと思う。154ポンドでさえ作れない自分が160ポンド（ミドル級）で戦えるかい？」と体重差を理由にやんわり拒否。無敗のWBC世界ウェルター級王者ダニー・ガルシア（米）、6月25日に対戦するWBA世界同級王者キース・サーマン（米）と元IBF同級王者ショーン・ポーター（米）らは、彼らを称えながら「今は選手をサポートする側にるいるのが幸せなんだ」と笑ってみせた。

　一方、ESPNはメイウェザーの会社がトレードマークであるTMT（The Money Team）とTBE（The Best Ever）に関し、TMT50とTBE50を新たに商標登録したと報じた。伝説の名王者ロッキー・マルシアノと並ぶ49連勝で引退したメイウェザーが復帰すれば、新記録をかけた50戦目ということになる。そのための準備が既に始まっているというわけだ。

　メイウェザー本人が「どうなるかは誰にもわからない」と発言したように、その時が来るかどうかは神のみぞ知るといったところだが、その時に向けた準備は水面下で着々と進んでいる。