日本フライ級タイトルマッチが25日、後楽園ホール「DANGAN168/Tomorrow's Champion32」のメインイベントで行われ、チャンピオンの粉川拓也(宮田)が挑戦者4位の新井雄大(渡嘉敷)に3-0判定勝ち。4度目の防衛に成功した。
粉川はサウスポーの新井に対し、立ち上がりから右ブローを積極的に繰り出した。初挑戦の新井も動きそのものはよく、スピードを生かして左ストレートを狙っていく。しかしチャンピオンは右をストレート、フックに使い分けてヒット。4回は新井が正面に止まりがちなところに逆ワンツー。すっかりペースをつかんで、前半はジャッジ3者が3点差(49-46)で折り返した。
旗色が悪い新井だが、7回左フックで後退しつつも反撃して気の強いところを見せる。終盤は打たれても打たれっぱなしにならず、打って返すガッツで粉川に迫った。9回はサウスポー新井の強い右ジャブの連打で粉川が少し後退、次の瞬間は攻め入った新井が粉川の左フックで天を仰ぐなどスリリングなラウンド。最後も互いにストレートを打ち合って終了ゴングを聞いた。
スコアは97-93×2、98-92で粉川文句なしの勝利とはいえ、ベテランの王者に挑んだ新鋭新井も終盤は奮闘した。「もっときれいに勝ちたかった」と勝者は言っていた。WBA8位、WBC12位、IBF11位、WBO11位と4団体で世界ランキング入りしている粉川は28勝13KO4敗。新井は8勝4KO4敗3分。