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薬物違反のポベトキン、WBCが無期限出場停止処分

2016年12月20日 16時35分

 17日ロシアのエカリテンブルクで急ごしらえの相手ヨハン・デュオパ(フランス)に6回2分59秒、左フックでスペクタクルなKO勝ちを収めたWBCヘビー級1位アレクサンデル・ポベトキン(ロシア=写真)に対し、WBCのマウリシオ・スライマン会長は無期限の出場停止処分を命じた。

 ポベトキンは試合直前VADA(ボランティア・反ドーピング機関)が実施した薬物検査で違反物質オスタリンが発見され、当初WBC暫定王座決定戦で対戦する予定だった前王者バーメイン・スタイバーン(ハイチ=カナダ)が出場を拒否。プロモーターは急きょポベトキンの相手にデュオパを抜擢し、興行を強行した。

 しかし、同機関が4月に行った検査でも陽性反応が出たポベトキンにクリーン・ボクシング・キャンペーンを促進するWBCが決断を下した。「2度目では処分は仕方ない」とスライマン会長。

 一方ポベトキンは「スタイバーンは不調だったので降りた」と主張。同じくプロモーターのリャビンスキー氏は「ポベトキンが摂取したものはエネルギー・ドリンクに入っている物」と反論。これに対してスタイバーンのプロモーター、ドン・キング氏は試合が流れて報酬が凍結されたとしてポベトキン側に訴訟を起こしている。

 スライマン会長はスタイバーンと他の相手による暫定王座戦の開催、あるいは王者デオンタイ・ワイルダー(米)にスタイバーンがダイレクトで挑めるよう取り計らう見込みだ。

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