1日、後楽園ホールの「ダイナミックグローブ」のセミ8回戦は、正木脩也(帝拳)が日本S・フェザー級10位の江藤伸悟(白井・具志堅S)に3-0の判定勝ち。アマチュアの国体王者からプロ転向後7連勝(3KO)で日本ランク入りを濃厚にした。
この試合は当初昨年11月に行われるはずだったが江藤の練習中のケガで延期されていた。出だしから積極的に左ジャブを繰り出したのは江藤。これに対し正木は左ジャブを差し返しながら右につなげる。接近戦でもうまく左ボディーを打つなど、新人らしからぬ落ち着いた攻防を展開。
3回に江藤に鼻血を出させた正木は4回、右の同時打ちで効かせてから鋭く追撃。右で江藤をキャンバスへ送った。しかし再開後は江藤をフィニッシュすることができずにラウンドを重ねる。
一方の江藤も正木の決定打こそ避け続けるものの、ポイントを奪うまでに至らない。最終回は正木が右を何発も決めてKO勝ち寸前まで持って行ったが、江藤がダッキングとステップで何とかしのぎ、試合終了のゴング。スコアは79-73、79-72、80-72の大差がついた。
正木は「勝ててホッとしています。ラウンドが進むにつれて相手はキャリアが上やなと思って戦っていた」と語った。敗れた江藤は17勝(9KO)6敗1分となった。
◇S・フライ級8回戦
福永亮次(宮田)[TKO7回1分10秒]垣永嘉信(帝拳)
昨年度新人王の福永(日本S・フライ級14位)は仕掛けが遅かったが、サウスポー・スタイルから徐々に左ストレート、右フックを飛ばしてプレス。垣永の抵抗を意に介せずワイルドに攻め続け、5回には相手の左目上を切り裂く。垣永も左ジャブ、右ストレートをさし返して粘ったものの、福永の左攻勢に押され、7回ついにコーナーが棄権のタオルを投げ入れた。この日の福永はミスブローも多かったが、パッキャオばりに次々と左ストレートを繰り出した。福永は9勝9KO2敗。垣永は6勝2KO3敗。
◇ウェルター級8回戦
永野祐樹(帝拳)[KO1回2分58秒]鈴木義行(マナベ)
日本ウェルター級8位のサウスポー永野の強打が36歳鈴木にさく裂。動きまわる鈴木を追い、初回終了間際に左ストレートから返した右フックで倒す。鈴木は立ち上がったが、ダメージを見てとったマーチン主審がカウントを10まで数えた。永野は11勝8KO2敗。まもなくボクサー定年を迎えるためこれがラストファイトの鈴木は5勝1KO10敗5分。