1日夜後楽園ホールで行われたフライ級10回戦は、WBO世界フライ級1位の五十嵐俊幸(帝拳)が同10位ミゲール・カルタヘナ(米)と3回49秒負傷ドロー。注目の世界ランカー対決はあっけない結果に終わった。
「世界前哨戦」と銘打たれた一戦。サウスポーの五十嵐はやや精彩を欠いた動きで、カルタヘナの軽い右を食らうシーンが目立った。立て直しが期待された3回、五十嵐が顔をしかめた。偶然のバッティングで左目上から出血。ぶつけたカルタヘナも前頭部を負傷していたが、五十嵐の傷は深く、一度は再開されたもののすぐさま再度ドクターチェックが入り、ここで飯田主審がストップした。
消化不良の結末に当然両者の表情は冴えない。コミッションドクターの診断を受けた五十嵐は眼窩底骨折の疑いもあり病院へ直行した。浜田剛史・帝拳代表も「練習量も積んで臨んだ試合だったが、しょうがない。本当ならここで結果を出したかったが……」と渋い表情だった。五十嵐は23勝12KO2敗3分、カルタヘナは15勝6KO3敗1分となった。