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木村翔7.28世界初挑戦、勝って母の墓前に報告誓う

2017年7月10日 14時47分

 中国の上海オリエンタルセンターで7月28日、WBO世界フライ級王者ゾウ・シミン(鄒市明=中)への挑戦が決まった同級7位の木村翔(青木)が10日、都内の日本ボクシングコミッションで記者会見を開いた。

上海でアップセットを狙う木村(右)と有吉会長

 ゾウ挑戦の話は早くから浮上しながら、二転三転した末、ようやく先月下旬に正式決定。初世界戦に海外で挑む木村は会見の冒頭「このようなチャンスをくれた関係者に感謝したい。正々堂々と殴り合って、自分の夢をかなえて恩返ししたい」まずは周囲に感謝の言葉を述べた。

 ゾウは北京、ロンドン五輪で金メダルを獲得し、昨年11月に米ラスベガスでクワンピチット・ワンソンチャイジム(タイ)に勝利してタイトルを獲得。今回が初防衛戦となる。戦績は9勝2KO1敗で、中国ボクシング界のエリートにして大スターだ。

タイで猛特訓、前対戦者から生情報もゲット

 それでも木村はアップセットを起こすべく、先月24日から2週間のタイ合宿を敢行。ともにWBO世界S・フライ級王者の井上尚弥(大橋)に挑戦経験のあるゴーキャットジムのペッチバンボーン、サマートレックと1週間で38ラウンドというスパーリングをこなし、クワンピチットのトレーナーからはゾウの生情報も手に入れた。

20歳のとき亡くなった母の墓前にベルトを

 20歳のとき、母親の真由美さんが44歳の若さで亡くなった。子宮がんだった。昨年11月に大阪でWBOアジア王座を獲得した際は、埼玉県熊谷市で眠る母の墓前にタイトル獲得を報告。次は世界のベルトを持ってくると心に誓った。「(ゾウは)年齢も年齢ですし、穴はあると思う」。世界を驚かせるファイトを上海で披露するつもりだ。

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