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木村隼人が山下賢哉をTKO、ランカー対決制す

2018年2月26日 21時38分

「DANGAN207」が26日、後楽園ホールで行われ、メインのS・フライ級8回戦は、日本同級6位の木村隼人(ワタナベ)が同5位の山下賢哉(白井・具志堅S)に7回39秒TKO勝ちした。

「接近戦でも大丈夫だと思った」と試合後の木村(右)

 日本ユース同級王座を獲得するなど勢いに乗る山下と、昨年7月にOPBF王者レネ・ダッケル(比)に敗れて以来のリングとなる木村によるランカー対決。

 木村が初回から積極的にパンチを上下に散らす立ち上がり。山下が2回、左フックを決めて前に出ると、木村もこれに応戦して試合は一気にヒートアップした。

 3回以降も両者は近距離で打ち合った。山下はアッパーを軸に攻め、木村もボディブローの連打で一歩も引かない。4回は山下が強いジャブから木村をロープにくぎ付けにしたが、木村がアッパーを決めて反撃した。

 近づけば山下の土俵かとも思われたが、キャリアに勝る木村のうまさが上回る。山下のミスブローを誘いながらボディブローで徐々に山下を弱らせ、6回にはダウン寸前に追い込んだ。木村が7回に攻勢をかけると、山下はダウンを拒否したものの、主審が試合をストップした。

木村は悲願のタイトル獲得に向け再出発

 木村は「自分はけっこう負けてる、あきらめずにベルトを獲ろうと思う」とタイトル獲得への意欲をファンの前で口にした。戦績は27勝18KO10敗。山下は12勝9KO4敗。

 前座では、東洋大出身の稲嶺光紀(ワタナベ)がB級デビュー。L・フライ級6回戦でソンポン・ポーパランポンジム(タイ)と対戦し、初回に右をもらって左目を腫らしたものの、2回に右フックで10カウントを聞かせた。KOタイムは1分55秒。

富岡(左)と湯場のホープ対決は無念の負傷ドロー

◇日本ユース・ライト級タイトルマッチ
富岡樹(REBOOT)[負傷引き分け2回1分58秒]湯場海樹(YUVAX)

 無敗のホープ対決。日本5階級制覇の湯場忠志会長の長男、サウスポーの湯場が左を打ち込み、日本S・フェザー級2位の富岡がこれをさばきながらカウンターを狙う構図。湯場は2回も攻めるが、偶然のバッティングで右目じりをカットした。この傷が深く、試合はあっけなく終了した。富岡は2度目の防衛に成功。戦績は5勝1KO1分。湯場は3勝2KO1分。

◇S・バンタム級8回戦
岡本ナオヤ(東拳)[2-0(77-76、77-75、77-77)]齊藤裕太(花形)

 日本バンタム級3位の齊藤は昨年8月、日本王者の赤穂亮(横浜光)に判定負けして以来のリング。日本S・バンタム級4位の岡本は昨年10月、渡辺大介(ワタナベ)を初回で沈め、ランキング入りして初の試合。両者ともに激しくジャブを差し合い、右クロスを打ち込む立ち上がり。中間距離でクリーンにパンチを出し合う好試合となった。

岡本(左)が齊藤との激戦を制した

 拮抗した展開の中、体格で勝る岡本が徐々に有効打を増やし、5回に右を決めて齊藤に襲い掛かる。しかしタフな齊藤はひるまず、7回には連打で反撃。最終回も闘志をむき出しにして猛攻を見せたが、岡本も最後に連打で反撃して終了。辛うじて逃げ切った岡本は13勝6KO6敗1分。惜しい試合を落とした齊藤は10勝7KO9敗3分。

◇バンタム級8回戦
田之岡条(小熊)[3-0(77-76、77-75、78-74)]渡辺健一(ドリーム)

 日本S・フライ級12位のサウスポー田之岡に対し、渡辺は2回に右アッパーを決めて優位に立つが、スピードのある田之岡が3回にコンビネーションを決めて反撃。以降も田之岡が手数と運動量で上回って優勢に試合を進めた。渡辺は左右のフックを決めるシーンもあったが、あとが続かなかった。昨年8月の日本ユースS・フライ級王座決定戦で山下賢哉に初回TKO負けした田之岡は再起成功。戦績は15勝1KO4敗4分。渡辺は7勝4KO4敗1分。

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