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訃報 昭和の名選手、高山一夫逝く

2013年10月5日 11時59分

現役時代の高山一夫

 元日本フェザー級チャンピオンで世界にも2度挑戦した高山一夫さんが9月29日午後11時22分、心不全のため、兵庫県内の病院で亡くなっていたことが明らかになった。77歳だった。

 高山さんは神戸市出身。昭和30年代に強打を武器に売り出し、何度も名勝負を演じた。テレビ・ボクシングがブームとなり、小坂照男や、福地健治、小林久雄、渡辺亮らとともに、帝拳黄金期の看板スターとして活躍した。

 1958(昭和33)年に獲得した日本フェザー級王座は8度防衛して返上。この間、60年8月、後楽園球場特設リングで世界フェザー級王者デビー・ムーア(米)に挑戦。「ルノー(小型車)がダンプに衝突するようなもの」といわれるなど、予想は圧倒的に不利だった。しかし、初回に強打を決めダウンを奪い、その後も王者を苦しめる大善戦。結局15回判定負けとなったものの、「日本のボクサーはフライ級以外世界に通用しない」という当時の“定説”を覆した。翌61年にムーアを迎えて再挑戦するも、これは13回にダウンを喫して判定負けだった。

 選手生活晩年の名勝負は63年3月、宿敵勝又行雄とのチャンピオン対決。「拳聖」ピストン堀口の13回忌追悼試合として組まれたこの試合で、日本王者の高山が4回に2度ダウンを奪い優勢に試合を進めるも、6回に勝又の右強打で逆転のダウン。これまで一度もKO負けを知らなかった驚異のタフガイも初めて10カウントを聞いた。同年9月がラストファイト。終身戦績は85戦60勝24KO17敗9分7EX(異説あり)。

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