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村田諒太の2トップ戦に期待、カネロの動向カギ

リング誌ランキングを読む Part9 ミドル級編 
村田諒太の2トップ戦に期待、カネロの動向カギ

2020年5月1日 9時51分

 世界で最も歴史と権威のあるランキング、米ボクシング専門誌「ザ・リング」のオリジナルランキングを読む。第9回はスターがひしめくミドル級だ。この階級で日本人選手2人目の世界王者である村田諒太(帝拳)はトップ・オブ・トップの争いに入っていけるのか─。

カネロはだれを選ぶのか…

■ミドル級(72.57キロ以下)
C サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ=WBAスーパー、WBCフランチャイズ王者)
1 ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン=IBF王者)
2 デメトゥリアス・アンドラーデ(米=WBO王者)
3 ジャモール・チャーロ(米=WBC王者)
4 セルゲイ・デレフヤンチェンコ(ロシア)
5 村田諒太(帝拳=WBA王者)
6 カミル・シェルメタ(ポーランド)
7 クリス・ユーバンクJr(英)
8 マチェク・スレッキ(ポーランド)
9 ロブ・ブラント(米)
10 リアム・ウィリアムス(英)

 チャンピオンはカネロ。ミドル級最強の名をほしいままにしていた3冠王者ゴロフキンと初めて対戦したのが17年5月のこと。両者決め手を欠きながらの三者三様のドローだったが、ゴロフキンに分があった印象をファンに与えた。

 打って変わって18年9月の再戦では、カネロがスキルフルなファイトを見せて2-0判定勝ち。スコア以上に差をつけた印象で、このときからリング誌チャンピオンにも認定されている。

ゴロフキンはもうひと花咲かせることができるか

 1位にランクされるゴロフキンはカネロ戦の敗退で衰えも指摘されたが、19年10月にデレフヤンチェンコとのIBF王座決定戦に勝利して世界王座に返り咲き。あらためて強さを示したとは言い切れない内容だったが、38歳という年齢ながら何とか2トップの一角というポジションをキープしている。

 カネロとゴロフキンは第3戦に合意したと伝えられ、その日程は9月とされた。もし実現すれば完全決着の一戦で、カネロは勝てばもともと気の進まないゴロフキン戦をようやく卒業、ゴロフキンは負ければキャリアの終焉が見えてくるだろう。逆の結果が出れば、当然パート4という話も出てくるだろうが、はたしてどうなるか。

 新型コロナウイルスの収束状況もあり、9月の試合もはっきりしたところは見えてこない。この試合が行われる場合でも、行われない場合でも、2トップの次の対戦候補に挙がっているのが5位の村田だ。

こちらも勝負をかけたい村田

 5位のWBAレギュラー王者、村田は虎視眈々とトップを狙う。カネロないしゴロフキンを下し、一気にミドル級の主役の一人になるというのが野望だ。彼らと比べてもフィジカルの強さなら村田に分がある。水面下で交渉は進んでおり、村田はさぞ腕を撫していることだろう。

 3位はアンドラーデ、4位はチャーロとチャンピオンが並んだ。ともにS・ウェルター級王者からミドル級に上げ、それぞれ3度の防衛に成功している。総合力のアンドラーデ、ハードヒッターのチャーロはともに無敗。2トップとの対戦が実現せず、地味な挑戦者との防衛戦に甘んじているところも似ている。

 無冠ながら4位にランクされているデレフヤンチェンコはいぶし銀タイプの選手。18年10月の元王者ダニエル・ジェイコブス戦、昨年10月のゴロフキン戦といずれも接戦の末の小差判定負けだから上位ランクには説得力はある。

 ポーランド勢のシュメルタが6位、スレッキが8位。昨年米国デビューをはたしたシュメルタは21戦無敗、スレッキはダニエル・ジェイコブス、アンドラーデに敗れているがこの地位をキープしている。2人にチャンスは巡ってくるか。

 元世界王者の父を持つ7位ユーバンクJrは母国で人気があるだけに独自路線という印象だが、メジャー団体王者との対戦が期待される。村田から金星を挙げて世界王者となり、再戦で完膚なきまでに叩きのめされたブランドが9位となっている。

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