2020年8月14日金曜日

〝黄金の階級〟バンタムをもっと知ろう 
バンタム級といえばメキシコだった時代

 バンタム級といえばメキシコ、メキシコといえばバンタム級という時代があった。半世紀も前の昔になるが、“ミスター・ノックアウト”ことオリバレスが登場してその幕は開け、サラテ&サモラのZボーイズがしのぎを削り、ピントールが退場するまで、メキシコは「ディビシオン・デ・オロ(黄金の階級)」を独占し続けた。=ボクシング・ビート9月号より=

日本のリングにも上がった快男児オリバレス

 メキシコの世界チャンピオン第1号は1933年にジュニア・ウェルター級(S・ライト級)王座に就いたバトリング・ショウ(本名ホセ・ペレス・フローレス)だった。バンタム級ではラウル・マシアスが最初(全階級通してでは4人目)で55年に戴冠。2人目はその4年後に王者となったホセ・ベセラ。日本でジョー・ベセラの名前で米倉健志と対戦したベセラは“殺人パンチャー”と恐れられた。

 しかしこれらの選手の存在が一般のファンまで広く浸透していないのは、次に出現する男のインパクトがあまりにも大きかったせいではないだろうか。

 ルーベン・オリバレス。メキシコでは“エル・プアス”の愛称で呼ばれた快男児が与えた衝撃はまさにセンセーショナルだった。ロサンゼルスのザ・フォーラムでライオネル・ローズから世界バンタム級王座を強奪した時の戦績が52勝50KO1分無敗。“ミスター・ノックアウト”というニックネームが彼ほどフィットするボクサーはいなかった。日本のマスコミにも“怪物”という文字が踊った。

オリバレスvs.宿敵カスティーヨのポスター

 後世に及ぼした影響も大きく、いわゆる“メキシカンスタイル”の基礎をつくったのがオリバレスだとされる。人気はすさまじく、メキシコから国境を越えて大型バスでファンが応援にやってきた。しかもバスは“何台も”連なっていた。

 名古屋での金沢和良との死闘は有名だが、オリバレスは戴冠前にも同じ金沢、五輪金メダリストの桜井孝雄、牛若丸原田、大木重良を倒している。バンタム級王者当時の宿敵はチューチョ・カスティーヨだった。

 バンタム級を牛耳ったメキシカンたちの興味深いエピソードとともに、メキシコが最も輝いた時代を振り返る。特集「バンタム級がメキシコの怪物たちに支配された時代」全文は発売中のボクシング・ビート9月号に掲載しています。メキシコの歴代世界バンタム級王者一覧付。アマゾンでもご購入いただけます→https://amzn.to/2Px7iLV


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