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スピンクスが殊勲の王座獲得も栄光は束の間
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2021年2月15日 月曜日

ボクシング今日は何の日 モハメド・アリが初の世界王座陥落 
スピンクスが殊勲の王座獲得も栄光は束の間

 今日から43年前の1978年2月15日、ラスベガス・ヒルトンで行われた世界ヘビー級タイトルマッチで王者のモハメド・アリがプロ8戦目の挑戦者、レオン・スピンクスに敗れて世界を驚かせた。

 世界のカリスマである“ザ・グレーテスト”アリはこの試合の3年4ヶ月前、アフリカはコンゴのキンシャサで、“象をも倒す”と恐れられた無敗王者のジョージ・フォアマンに8回TKO勝ち。7年ぶりに世界王座に返り咲き“キンシャサの奇跡”を成し遂げた。その後はスピンクス戦までに10度の防衛に成功。この中にはライバルのジョー・フレージャーをストップした“スリラ・イン・マニラ”も含まれていた。

モハメド・アリ

 78年2月の時点でアリは36歳。さすがに峠を越え、全盛期の輝きを失っていたとはいえ、わずかプロ8戦目のスピンクスは敵ではなく、大方の予想は「波乱なし」。アリが無難に11度目の防衛を達成するとみられていた。

 しかし、蓋を開けてみるとモントリオール五輪L・ヘビー級金メダリストのスピンクスは24歳の若さと勢いでアリを大いに苦しめた。終盤は打撃戦に身を投じてアリを追い込み、優勢のまま2-1ながら15回判定勝ち。アリが敗れて世界王座から陥落するのはこれが初めての出来事であり、アリのみならず世界中のファンが驚愕したのだった。

 一躍スターになったスピンクスだが、同年9月15日、ニューオーリンズ・スーパードームで行われた再戦では、もはや“ロートル”と思われたアリの執念に飲まれて判定負け。戴冠後の不摂生、試合中にセコンドが引き上げてしまうという仲間割れもあり、わずか7ヶ月でベルトを手放すことになった。

 スピンクスは頂点に立つのが早すぎたのか、その後は真っ逆さまに下降線を描いた。95年までリングに上がって一度も世界王座に返り咲くことなく、通算26勝14KO17敗3分という戦績を残して引退した。

 アリのスピンクス第2戦は観衆6万3000人(第1戦は5200人)テレビ視聴者は全米で約9000万人と言われており、多くのファンが希代のスーパー・スターの雪辱劇に酔いしれた。アリはこの勝利で一度は王者のまま引退を表明したものの1980年に復帰。衰えは激しく、ラリー・ホームズに敗れ、翌年にトレバー・バービックにも黒星を喫してようやくグローブを壁に吊した。

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