デービス3度倒してS・ライト級王者バリオスをストップ 同時3階級制覇達成
2021年6月27日 14時30分
2021年6月27日 13時25分
中谷正義の金星ならず――。元ライト級3冠王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)とWBO同級5位の中谷正義(帝拳=写真)のライト級12回戦が26日(日本時間27日)、米ラスベガスのヴァージンホテルズ・ラスベガスのメインイベントで行われ、中谷は9回1分48秒TKO負けした。
2019年に現ライト級統一王者テオフィモ・ロペス(米)に判定負け、昨年12月に世界ランカーのフェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)に逆転KO勝ちした中谷が、3戦連続となるアメリカで、現役最高ボクサーの一人であるロマチェンコに挑んだ。
身長で大きく上回る中谷がジャブを突いてゲームを組み立てようとするが、立ち上がりからロマチェンコの左ショートがカウンターになって決まる。偶然のバッティングで前頭部から出血したロマチェンコは、決して手数が多くないものの、タイミングを合わせた有効打でジャッジにアピールした。
中谷はジャブと、ロマチェンコの入り際に右ボディアッパーを打ち込んでペースを引き寄せようとした。近づいたときはしっかりクリンチしてロマチェンコの得意なサイドの動きを封じにかかる。戦略はある程度うまくいっているように見えたが、ロマチェンコのパンチで顔を跳ね上がられるシーンが断続的にあり、ポイントでは苦しい印象だ。
4回、ようやく中谷がジャブからボディ攻めを機能させはじめ、5回もボディに左右のパンチを打ち込んで反撃の狼煙を上げかけた。しかし、5回終了間際、ロマチェンコが中谷のクリンチをほどきながら左、右フックを打ち込むと、のけぞった中谷がキャンバスに落下。中谷はグローブを振って「違う」と主審にスリップをアピールしたが、これはダウンの裁定となった。
中谷のダメージはなかったように見えたが、6回からロマチェンコが一気に攻勢に出た。モーションのないシャープな左ストレート、右フックをクリーンヒットし、中谷をロープに押し込んで猛攻を仕掛ける。中谷は辛うじて打ち返すが、被弾が増えて右まぶたも腫れ、さらに苦しい状況に追い込まれていった。
7、8回はロマチェンコが左ストレートをコツコツと当てて、中谷にダメージを与えていく。中谷はロマチェンコの左に反応できない。迎えた9回、ロマチェンコが左ストレート、右フックを打ち込んでいくと、中谷の足元がゆれて防戦一方に。左が決まった瞬間、主審が止めに入るのと中谷がヒザをつくのが同時だった。
昨年10月にロペスに敗れ、肩の手術をへて8ヶ月ぶりに復帰したロマチェンコは勝利の瞬間、コーナーロープに登ってガッツポーズ。勝利者インタビューで、「彼は身長が高く、リーチも長い。カウンターを重視する作戦で、戦略通りに戦えた」と試合を振り返った。
また、ロペスとの再戦をロペス父がOKだと発言したことを伝えられ、「それはうれしい。12月でも来年1月でも2月でもいい」と8月14日に防衛戦を控えるロペスとの雪辱戦を歓迎した。戦績は15勝11KO2敗。敗れた中谷は19勝13KO2敗。所属ジムを通じて「ロマチェンコは左右のスピードが速く、左が良かったです。そこに対応が出来ませんでした」とのコメントを残した。写真=帝拳ジム
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