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澤田京介が歓喜の日本バンタム級王座獲得 5回負傷判定2-1で大嶋剣心は涙

2022年2月5日 21時03分

 日本バンタム級王座決定戦が5日、後楽園ホール「第609回ダイナミックグローブ」で行われ、同級1位の澤田京介(JB SPORTS)が同2位の大嶋剣心(帝拳)に5回27秒負傷判定勝ちで新チャンピオンに輝いた。スコアは48-46、48-47で澤田、48-46で大嶋だった。

澤田は2回にダウンを奪った

 互いに立ち上がりからよく手を出したものの、双方ともに硬さの目立つスタート。大嶋はどっしり構えて左フックで澤田を迎え撃ち初回を取った。2回、大嶋が右を合わせると澤田がグラリ。しかしこのピンチを逃れた澤田は右ストレート、左フックで大嶋を追い込むと、右を効かせて大嶋からダウンを奪った。

 澤田は3回、フィニッシュを急がずジャブからワンツーというボクシング。この回、偶然のバッティングで澤田が右側頭部から出血した。巻き返したい大嶋は4回、ひるまずに攻めたが、澤田の出血が激しくドクターチェックが入る。

苦労してベルトを手にした澤田。歓喜の戴冠だった

 5回開始早々、再びドクターチェックが入ると、主審が試合をストップ。判定は割れたが、勝利の瞬間、澤田は感極まって山田武士トレーナーと抱き合った。澤田は19年10月に挑戦権を獲得後、コロナによる試合中止や延期、負傷ドロー、対戦相手の計量失格により、なかなか手にできなかったベルトをようやく手にした。戦績は15勝6KO2敗2分。大嶋は7勝3KO2敗1分。

澤田の話「ようやく結果が出せたので、本当にうれしく思います。実際にベルトを目の前にして感動です。今日はちょっと完全に燃え切らない試合になってしまったので、これからもっと精進してベルトを守っていきたい」

◇S・ライト級8回戦
湯場海樹(ワタナベ)[3-0(78-74、78-73、79-72)]近藤哲哉(横田S)
 2世ボクサー湯場が昨年7月、佐々木尽(八王子中屋)にプロ初黒星を喫してからの再起戦。長身サウスポーの湯場と、パワーが自慢の近藤がともに距離を取ってタイミングを探り合う立ち上がり。互いに手数がすくないものの、近藤がグワッと前に出ると緊張感が漂う。3回はクリンチ際で近藤が右を立て続けに叩き込んで、湯場をヒヤリとさせた。

湯場(右)は慎重に戦いながら要所で左を決めた

 5回、ジワジワとプレスをかける近藤に対し、湯場の左がカウンターで炸裂。一瞬腰を落とした近藤は粘ったものの、続く場面で左を浴びると尻からキャンバスに転がった。6回以降、前に出る近藤に対し、湯場が脚を使ってさばく展開。近藤が右を何度か決めてスリリングなシーンを作ったが、湯場が集中力を切らさず決定打を許さなかった。湯場は8勝5KO1敗2分。3連敗の近藤は6勝4KO5敗。

山口は左フックで3度ダウンをゲット

◇120ポンド6回戦
山口臣馬(帝拳)[TKO6回2分24秒]小林廉(エスペランサ)
 元WBA・J・フライ級王者、山口圭司さんを父の持つ2世ボクサー山口がジムを移籍して2年ぶりのリング。初回、小林の打ち終わりに左フックを合わせると、小林がグローブをキャンバスにつくダウンとなった。しかし、小林が2回から強気に攻め、ボディ打ちも使って山口にバックステップを踏ませるシーンを作り始めた。

 小林に勢いが出てきたかに思えた3回、小林が攻勢に出たところで、再び山口の左フックがカウンターで炸裂。小林が2度目のダウンを喫した。劣勢に陥った小林だが、闘志はまったく衰えず、後半も強気に攻めて巻き返しを図る。最終回、小林が逆転KOを狙って前に出たところで、山口の左フックがまたしても炸裂。小林は立ち上がったがストップとなった。山口は2勝2KO1分。奮闘した小林は4勝2KO2敗1分。

◇フェザー級6回戦
石田凌太(角海老宝石)[3-0(60-53×3)]永田翔(FLARE山上)
 石田が3年10ヶ月ぶり、永田が3年4ヶ月ぶりの復帰戦。初回、いきなり石田の右がヒットして永田がダウン。石田は立ち上がった永田を責め続けたが、フラフラの永田はここを何とか生き残った。

 石田は2回以降、パワフルな右とボディ打ちを軸に永田にダメージを与えていった。2回に右目上部をパンチでカットした永田もワンツー、ボディ打ちで粘る。終始優勢の石田はKOを狙ったが、しぶとい永田を仕留めることはできなかった。石田は11勝6KO2敗。永田は9勝2KO6敗。

◇S・ライト級4回戦
中谷清彩人(EBISU K’s BOX)[2-0(39-37、39-38、38-38)]鈴木龍(元気)

◇バンタム級4回戦
中山慶伍(駿河男児)[3-0(39-37×3)]中島彬(KTT)

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