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重岡銀次朗がクアルトに9回KO勝ち 初回のダウン挽回 IBFミニマム級暫定タイトル獲得

2023年4月16日 19時57分

 IBFミニマム級暫定王座決定戦が16日、代々木第二体育館の「3150FIGHT vol.5」で行われ、同級4位の重岡銀次朗(ワタナベ)は同3位で元IBF王者のレネ・マーク・クアルト(フィリピン)に9回2分55秒KO勝ち。

初回にダウンしたものの相手ペースに巻き込まれず、リズムをつくって試合を優位に進めた銀次朗

 

 ゴングと同時に銀次朗がジャブを突きながらスピードに乗る。クアルトは大ぶりのパンチを立て続けに空振り。銀次朗が好スタートを切ったかに見えたが、クアルトがシャープなパンチを取り戻し、右を決めて重岡が尻もち。これはスリップながら、ラウンド終盤、クアルトの右で銀次朗がダウンした。

 2回、今度はクアルトがダウンしたが、これはバッティングが原因でスリップの裁定。クアルトが左目上から出血した。両者の頭がぶるかるシーンが増え、試合は落ち着かない。それでも銀次朗は3回に入ると冷静さを取り戻し、ジャブを軸にスピードを生かしてペースをつかみにかかった。

 中盤に入ると銀次朗が波に乗っていく。ジャブをコツコツと当て、ボディ打ちを交えながら出入りのボクシングを機能させていく。6回、銀次朗の左ボディアッパーでクアルトの動きがパタッと止まった。このあとクアルトが倒れ、ダウンが宣告されたが、ビデオ判定によってスリップに変更。それでもペースは完全に銀次朗だ。7回、銀次朗がカウンターの左ボディを突き刺すとクアルトがヒザをついてダウンした。

 クアルトは一発を狙って踏ん張ったが、完全に試合を支配した銀次朗は9回、左ボディで2度のダウンを奪い、最後はクアルトに10カウントを聞かせた。23歳の銀次朗は9勝7KO1無効試合。クアルトは21勝12KO4敗2分。

絶好調の麦茶㊧

 

◇56.5キロ8回戦
中川麦茶(一力)[TKO5回1分34秒]ロビン・ラングレス(フィリピン)
 日本S・バンタム級3位の中川がフィリピンS・バンタム級13位のラングレスと対戦。初回、ラングレスがラフに左右のフックを強振して長身の中川に迫った。中川はサイドに動きながらジャブで対応、ラウンド後半、右を連続で打ち下ろしてラングレスからダウンを奪った。

 2回以降、ラングレスが荒々しく右スイング、ボディ打ちで中川に迫り、中川がこれをさばきながら右ストレート、左ボディを突いていくという展開。4回、ラングレスがペースダウンしていくと、中川の左ボディでラングレスがダウン。5回、左ボディがカウンターで決まるとラングレスが3度目のダウン。主審がストップした。

 髪の毛をウクライナ・カラーに染めたという中川は「戦争はリングの上だけでいい」とアピール。さらには妻がこの日誕生日ということで家族をリングに上げ、ハッピー・バースデイ・トゥ・ユーを歌い、リングを“麦茶劇場”に変えた。

奈良井はヤマ場をつくれず

◇S・フェザー級8回戦
奈良井翼(RK蒲田)[3-0(79-73×2、80-73)]アーノン・ユーパーン(タイ)
 日本S・フェザー級4位の奈良井と元WBAサウス・アジア王者の対戦。アーノンはジャブがなかなか鋭く、反応もいい。さらに奈良井を右で迎え撃とうとするため、奈良井がなかなか踏み込めない序盤戦となった。奈良井は4回からペースアップを試みるも、あまり手数は伸びず、ミスブローも目立つ。奈良井は終盤、疲れの見えてきたアーノンを右ストレート、左フックで攻めたが、見せ場を作ることはできなかった。奈良井10勝7KO2敗。アーノンは9勝3KO4敗。

 勝利者の奈良井に笑顔はなし。「パンチないんで倒すってあまり言わないようにします。前回と一緒で倒せてないし、もうアカンですね。年内に日本タイトルを考えていたけど、まだまだ実力が伴っていない。警戒して見過ぎたというおもある」。

強引にプレスして三好を倒した関根

◇S・ライト級6回戦
関根幸太朗(ワタナベ)[KO2回2分59秒]三好竜太(KWORLD3)
 日本S・ライト級17の関根が距離を詰めて強打を打ち込もうとし、長身サウスポーの三好は距離を取りながら左を狙った。2回、関根が左ボディを効かせて一気に攻勢に出た。三好は懸命に左を打ち込むが、関根にグイグイと押し込まれ、左右の強打を浴びて苦しい。関根はコーナーに追い込んだ三好に左フックを浴びせてフィニッシュ。10カウントを聞かせた。関根は5勝5KO1分。

 関根は「自分の動きはできなかったけど倒せたのは価値がある。相手は手が長くてやりづらかったけど下からいった。今日は自分の名前を覚えて帰ってください」とファンにアピールした。三好は5勝4KO3敗1分。

細川㊧-小林はドロー

◇S・バンタム級6回戦
細川兼伸(ワタナベ)[引き分け1-0(58-56、57-57×2)]小林廉(エスペランサ)
 左の差し合いから少し距離が詰まると、互いにアッパーやフック、ボディ打ちをテンポ良く交換。2回以降も多彩なパンチを激しく交換しながら、両者ともにディフェンスも良く、決定打はなかなか。5回、小林は脚を使ってアウトボクシングにシフト。最終回は打ち合いとなり、互いに最後まで一歩も引かずドローとなった。細川は4勝3KO1敗1分。小林は6勝2KO3敗2分。

デビュー戦でタイ選手を倒す岡

◇L・フライ級6回戦
岡朱里(KWORLD3)[TKO1回1分40秒]スリヤー・ペットクム(タイ)
 アマ77戦71勝の岡がB級デビュー戦。岡はワンツーでプレッシャーをかけ、右アッパーから左フック、右アッパーにつなげて最初のダウンを奪う。立ち上がったスリヤーは元気に動き出したが、岡が右ストレートをカウンターで打ち込むとキャンバスにグシャリ。ノーカウントでストップとなった。スリヤーは3勝3KO3敗。

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