6日、愛知県国際展示場ホールA(Aichi Sky Expo=愛知県常滑市)で開催された「3150FIGHT 10」のメインイベント、IBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦は、チャンピオンの矢吹正道(緑)が、
3位のレネ・カリスト(メキシコ)に118-108、118-108、116-110の大差3-0判定勝利を収め、2度目の防衛に成功した。

カリストを撃退した王者矢吹㊨
互いに左を突きながら左にじりじりと回る展開でスタート。矢吹のジャブに対し、右クロスを狙うカリストだが、矢吹は小さなステップでこれをかわすと、左ジャブで間合いを築き、強烈な右ストレートを伸ばした後に続けた右フックでカリストをキャンバスに倒した。
立ち上がったカリストに、今度は右クロスをヒットさせて2度目のダウンを奪うと、2回には左フックからすかさずショートの右を叩き込み、3回にはロープ伝いに逃げるカリストを、絶妙なステップで追い込んで強烈な左ボディーをめり込ませた。
4回、中間距離から突き刺した左ボディーでたじろいだカリストを、ロープに詰めて連打した矢吹だが、必死に反撃するカリストの攻撃をかわし、ていねいにステップからのボクシングに戻る。が、大胆に飛び跳ねながらの左フックをヒットすることも忘れない。
しかし5回はカリストがはっきりと挽回した。矢吹のお株を奪うように左ジャブを差し込んで前進し、左フックを再三引っかける。さらには右ロングフックをヒットしてみせた。
カリストは、右ボディーストレートと右のボラード(オーバーハンド)でじりじりと迫る。矢吹はいきなりの左フックでカリストを押し留めようとし、7回には小さな状態の動きと右足の動きでリズムを刻み、かわして打つボクシングを展開。8回は左フック主体に攻撃を強めて、カリストにまともなパンチを出させなかった。
カリストが前に出る。が、矢吹がおびき寄せながら右、さらには左フックの強打で脅かすパターンに。10回は右カウンターをヒットして、丸まったカリストを右で仕留めにかかったが、ここは挑戦者のタフネスが優った。
逆転を狙うカリストは、11回、最終回と猛然とプレスをかけて強烈な連打。だが矢吹はしっかりとブロックし、パンチを見切り、左ボディー、右打ち下ろしで最後の最後にカリストを押し戻した。
「出だしがよかったので、ずっと力んでしまった。中盤にいいパンチが当たってたけど、(カリストは)強気で打ち返してきた。自分が単調になってしまった。それ以降、やりづらい展開が続いて、(カリストには)見た目じゃわからない強さがあった。セコンドからは危ないパンチ、打ち終わりを気をつけろと言われていて、うまくいかないところもあった」と反省の弁ばかり述べた矢吹。だが、「みなさんのおかげで今日試合をすることができました。今日の内容じゃ大きなことは言えないけれど、こういう試合をすることで成長できる」と、一時は開催が危ぶまれた興行の実現に感謝し、まだまだ“この先の希望”を期待させた。
矢吹(33歳)は20勝18KO4敗。カリスト(31歳)は24勝10KO2敗1分。


