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井岡一翔ドーピング検査問題で日本プロボクシング協会が厳しい姿勢「数値の問題ではない」

2023年6月30日 18時27分

 日本プロボクシング協会(JPBA)の小林昭司会長は30日、都内の日本ボクシングコミッション(JBC)で、JPBAとJBCの幹部による実行委員会に出席。今月21日に井岡一翔(志成)のドーピング検査で大麻成分が検出されたことがJBCから発表されたことについて、「数値の問題ではない」と語り、この事実に厳しい姿勢で臨むようJBCに求めた。

セレスこと小林昭司JPBA会長

 JBCは井岡の世界戦の3日前に、昨年大みそかの試合のドーピング検査結果を発表。大麻成分について陽性反応が出たものの、世界アンチドーピング機構が定める規制値以下だったとして「違法ではなかった」と結論づけた。

 小林会長は「(微量であるといった)数値の問題ではない。いけないことはいけない。青少年に対してもボクシングはクリーンなイメージじゃないといけない。それが競技人口を広げるためにも必要」と協会の考えを説明。「タイで大麻はOK、オランダもOK、アメリカのどこどこの州はOK。でも日本はダメなんですよ。協会で話したのはそれがすべてだと思う」とも話した。

 JBCはこの日、あらためて井岡のドーピング検査結果を試合の3日前に発表した理由を説明した。井岡の尿から検出された大麻成分について、安河内剛事務局長は「副流煙とか大麻チョコレートとかで出る数値ではない。何らかの形で摂取されたものが体外に出たと証明されたので、我々としてはこの事実を軽く考えいない、という意味を込めた」と先日発表した文書の内容を説明した。井岡本人は大麻の摂取を強く否定している。

 JBCはそもそもドーピング検査に関して、「これより上ならアウト、これより下ならセーフ」という基準を設けていない。そうした中で大麻成分が検出されたため、独自の判断で世界アンチドーピング機構の基準値を参考にして「違法でないと判断した」と24日の世界戦の開催を認めた。

 その上で発表文では「JBCルール第97条以外の違反についての処分の可能性を検討」と明記し、倫理規定に違反する可能性を示唆していた。今後、倫理委員会を開いて、井岡から事情を聞いた上で処分をするか、しないかを決める方針だ。

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