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元世界王者の「現役」谷口将隆 飯田覚士さんと「解説者」を語る

2023年7月17日 11時14分

 配信の時代に突入した日本ボクシング界は解説者も多士済々の顔ぶれだが、中でも、れっきとした現役ボクサーでありながらABEMAの放送席にたびたび座る谷口将隆(元WBOミニマム級王者)は異色である。今回は、同じボクシング解説者の飯田さんと“解説”をテーマに語り合ってもらった。《構成=船橋真二郎/ボクシング・ビート8月号より》

谷口(左)と飯田さん

飯田 今回は谷口君の解説の評判がいいということで対談のゲストなんだけど。
谷口 いや、ありがたいですね。現役ボクサーですけどね(笑い)。

飯田 そこが面白いからね。現役でゲスト解説じゃなくて、メイン解説者。今日も京口(紘人)君とスパーリングをやるということで、まさに現役だよね(笑い)。
谷口 そうですね。むしろ自分が思うに、これからが自分の最盛期になってくるかなと思ってますね。ボクシングを見ていて、この選手は今、こんなことを考えているんだろうなというのが分かるというか。だから解説していても言葉が出てくるようになりました。その上で自分ならこうするということを伝えたら「分かりやすい」と言ってもらえたりして。今の自分のボクシングの考え方、ベクトルは合ってるんだと思えたりします。

飯田 谷口君が最初に解説をしたのはいつ?
谷口 宇津木(秀)と(重岡)優大が出ていたDANGANの興行で解説をやらせてもらったんですけど、それからだと思います。

――ボクシングレイズの解説ですね。ということは、宇津木選手とジロリアン陸選手の防衛戦のときですか。結構、最近ですね。
谷口 そうですね。最近ですよ。
――あれは去年の11月だったから、まだ1年経っていない。
谷口 半年とちょっとですね。

飯田 ええっ!? じゃあ、4月の重岡兄弟の世界戦のときは、まだ指折り数えられるぐらい?
谷口 4、5回目ですかね。でも実況の(フリーアナウンサーの)西(達彦)さんの回し方が上手で、そのおかげだと思います。

飯田 いや。それにしても谷口君のコメントは全部入ってくるからすごいよ。
谷口 ほんとですか。ありがとうございます。伝わりやすいようにとは考えてますね。

飯田 だよね。考えてると思う。
谷口 難しい言葉を使って、長くしゃべるよりも簡潔に一言、二言で終わらせられたら、自分も納得しやすいですし、聞いている人も試合中は試合に集中したいと思うので、ポンと入るぐらいでいいのかなとは思ってますね。

飯田 ああ、それ俺が一番苦手なところなんだよね(笑い)。
谷口 あ、ほんとですか。

飯田 例えば、エキサイトマッチなら結果が分かってる試合をやる場合もあるから、このラウンドは何も起こらないとか分かるじゃない? そういうときは長い尺を取って、聞いている人になるほどと思ってもらえるような技術解説を入れようと思って、3分のうちの1分以上、俺がしゃべることもあったりしたんだよね。
谷口 そうか。そこはライブとの違いですよね。

飯田 そう。もちろんライブでもやるから、そのときはそんなことはやれなくて、ポンポンポンって話すけど、ここで視聴者のために長めの技術解説を入れようとかができるんだよね。逆に言うと展開にメリハリがない試合っていうのがあるんだよね(笑い)。
谷口 あ、ありますね。しゃべりにくい試合というか(笑い)。

飯田 そういうときは何を視聴者に送るのがいいかと考えて、長い技術解説を入れていこうと思ってやり始めたら、簡潔にしゃべるのが苦手になってきちゃった。
谷口 そうなんですね。

飯田 で、エキサイトマッチだとCMが入らないからインターバルもしゃべれるんだよね。だけど、以前(地上波)は3分しか話せなかったから。
谷口 あ、そうか。追っかけての解説ができなかったんですね。

飯田 そう。だから、実況の人に割り込んででも今、入れなきゃと思ってやってたのが真逆の解説をやるようになったのがエキサイトマッチだったの。
谷口 なるほど。ディレイ放送になると。それは面白いですね。
飯田 今は配信が増えてきたからインターバルに話すのが当たり前になって、技術解説なり、今後の展開なり、解説者としては伝える時間が増えた分、伝えられることも増えて。ちょっと面白いことになってきてるんだよね。..

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