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保田克也がWBOアジアPライト級V1 ホープ石井武志は世界ランカーに惜敗

2023年9月12日 21時02分

「フェニックスバトル104」が12日、後楽園ホールで開催された。メインのWBOアジアパシフィック・ライト級タイトルマッチは、王者の保田克也(大橋)が挑戦者3位のジュン・ミンホ(韓国)に3-0。初防衛に成功した。スコアは118-110、119-109×2。試合の模様はフジテレビで16日(土)26時45分から地上波放送。

保田は要所でカウンターの左ボディを決めた

◇WBOアジアパシフィック・ライト級タイトルマッチ12回戦
保田克也(大橋)[3-0(118-110、119-109×2)]ジュン・ミンホ(韓国)

 サウスポーの保田と身長で上回るジュンが互いに距離を取ったボクシング。互いにカウンターを狙い、アクションは少ないものの緊張感のある序盤戦となった。先にチャンスをつかんだのは保田。4回、左ストレートをクリーンヒットしてジュンを下がらせ、最初の山場を作った。

 中盤に入っても互いにカウンターを狙い、どちらかが踏み込んだ瞬間にパンチが交錯するという展開。5回終了間際に保田のラビットパンチが当たり、ジュンに1分の休憩が与えられた。

 ジュンが動いたのは7回だった。ワンツー、返しの左フックで保田に迫る。しかし保田が崩れることはなく、左ボディストレートを打ち返す。8回は保田の左スレートが上下に決まった。

 ポイントは保田の優勢か。終盤に入ると保田の応援団から「倒せコール」が起こった。9回、保田はピンチを上げて左ボディ、左カウンターを決め、さらに左を立て続けにヒット。ジュンを突き放しにかかる。

 保田は終盤、ジュンに反撃を許さず、単発ながら左を上下に決め、危なげなくゴールテープを切った。保田は12勝7KO1敗。4月に実力者の三代大訓(横浜光)に勝利したジュンだがタイトル獲得はならず。15勝4KO5敗2分。

勝ち名乗りを受ける保田

 保田は「距離が遠かった。右のカウンターのタイミングが良かったのでもらったら倒されると思った」と前半は慎重になったことを明かした上で、「鈴木トレーナーのトレーニングでスタミナに自信がついた。何度かカウンターで効かせたので、そこで手数をまとめられるよう練習していきたい」と語った。

 大橋会長は「クールに戦ってボクシング的にはいいけどプロだらかね。たとえ倒せなくてもその気持ちをお客さんに見せてほしい」と及第点をつけながらも課題を指摘した。

石井(左)はダンテの老かいさにしてやられた

◇ミニマム級8回戦
リト・ダンテ(フィリピン)[2-1(77-75×2、75-77)]石井武志(大橋)

 2022年全日本新人王の石井が元東洋太平洋王者でWBCミニマム級15位のダンテにチャレンジ。パワーのある石井はガードを固めてプレスをかけていくが、ベテランのダンテはポジショニングとブロッキングが巧み。ジャブと右ボディもうまく、テクニック石井を上回る。若さとパワーで上回る石井は前に出て左強打をブロックされても粘り強く打ち込んでいった。

 4回、ダンテがジャブから右アッパー、左フックを決めてポイントを獲得すると、石井は5回に攻勢を強めた。しかしダンテは石井に打たせてボディワークやカウンターをうまく使って老かいに対処し、石井にペースをつかませない。石井は6回に攻勢。しかしタフなダンテは7回に盛り返し、8回はイーブンながら石井のほうがよりダメージを感じさせた。

 キャリアの差で勝利したダンテは21勝11KO11敗4分。ダンテのうまさにやられた石井は初黒星で7勝6KO1敗。

馬場(左)はジャブをコツコツと当てた

◇S・フライ級6回戦
馬場龍成(三迫)[3-0(58-56×2、59-55)]中垣龍汰朗(大橋)

 ともにアマチュアでキャリアを積み、前戦で敗れている馬場とサウスポー中垣の対戦。初回は馬場が右を上下に、ジャブも良く決めて先制した。中垣は2回、右アッパーを決めて反撃。パワーで上回る中垣は左を軸に攻勢を強めようとするが、馬場の上下の右を簡単にもらってしまう。

 ペースをつかめない中垣は前に出てパワー勝負に出る。左ボディアアッパー、左ストレートで馬場に迫るが、馬場が下がらず、相変わらず右をコンスタントに決め、ボディ打ちで変化もつけた。中垣はもらっても前に出続け、最終回は激しく打ち合ったが、逆転にはいたらなかった。連敗脱出馬場は2勝2敗。中垣はアマで2敗していた馬場に雪辱ならず。3勝2KO2敗2分。

佐伯はデビューから3連続KO勝ち

◇49.0キロ8回戦
佐伯侑馬(大橋)[TKO2回47秒]ナッチャポン・ウィチャイタ(タイ)

 千葉の名門、習志野高で国体3位に入ったサウスポー佐伯は右を狙ってくるナッチャポンに対し、初回終了間際に左を合わせてダウンを奪った。スピードとパワー、パンチの回転力では佐伯が明らかに上。2回、左ストレートから右につなげて2度目のダウンを追加すると、最後は連打から左アッパーで3度目を追加。主審が試合を止めた。佐伯は3勝3KO。ナッチャポンは5勝3KO6敗。

山﨑も完勝

◇S・バンタム級6回戦
山﨑裕生(大橋)[TKO2回2分47秒]ジラワット・タマチョット(タイ)

 大阪・興國高でインターハイ準優勝、東洋大を中退してプロ入りした山﨑の2戦目。上背のある山﨑はスタートからジャブ、右ストレート、左右のボディ打ちも織り交ぜてサウスポーのジラワットを攻めた。

 山﨑はカウンターのタイミングも良く、2回はコンパクトな連打でジワラットを追い込むと、右アッパーの連打でダウの奪う。立ち上がったジワラットは手を出して意地を見せたが、最後は左ボディで悶絶TKOとなった。山﨑は2勝2KO。ジワラットは9勝9KO6敗。

◇フライ級4回戦
布袋聖侑(大橋)[引き分け(38-38×3)]平野琉喜亜(北島)
観衆=570人

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