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ダブル世界戦記録チェック 寺地拳四朗 KO勝ちで具志堅に並ぶ、中谷潤人は連続KO伸ばすか

2023年9月18日 16時31分

 18日に有明アリーナで開催される「Prime Video Presents Live Boxing 5」で、挑戦者にWBC1位、WBA5位のヘッキー・ブドラー(南アフリカ)を迎え、WBC・WBA世界L・フライ級統一王者の寺地拳四朗(BMB)が防衛戦に臨む。

 世界戦通算戦績は13戦12勝(8KO)1敗の王者。ブドラーに勝てば、山中慎介(帝拳)、長谷川穂積(真正)の13勝に並び、歴代4位タイになる。また、WBO6位のアルヒ・コルテス(メキシコ)とのWBO世界S・フライ級王座初防衛戦に臨む中谷潤人(M.T)にも記録がかかる。同日に動くかもしれない日本人王者の世界戦記録を整理した(下に別表)。

「へえー。僕、そんなにベテランになったんや」。ブドラー戦に向けた本誌インタビューの際、世界戦通算勝利数の話を向けると寺地は目を丸くした。同単独3位は具志堅用高(協栄)の14勝で、あと1勝に迫ることになる。2位は井上尚弥(大橋)の20勝、1位は井岡一翔(志成)の21勝と現役の2人が他を大きく引き離す。

 また、寺地の世界戦通算KO数は「8」で、宣言していた通りにブドラーをKOすれば、具志堅と山中の「9」に並んで、これも歴代4位タイ。同2位タイは井岡、内山高志(ワタナベ)の「10」。これまたさらに上位の記録に王手をかける。単独1位は言うまでもなく井上の「18」で他を圧倒している。

 寺地は「記録」で注目されてきた。距離を支配する盤石のスタイルを構築し、具志堅の13連続防衛超えを掲げてきた。プロ初黒星、王座陥落を契機に攻撃寄りの戦い方に変わり、今度は「記憶」に残るような試合を演じるようになってきた。が、2017年5月の世界初挑戦、初戴冠以来、6年にわたって世界戦を戦い続けてきたのだから、当然と言えば当然だが、ここからの足跡が、そのまま「記録」になっていく。

 来年1月で32歳になる王者は「勝っていったら、(記録は)勝手についてくると思うし、それが大事ですよね。まあ、自然と」と微笑み、以前とはまた違った感じで肩の力が抜けている。

 中谷の世界戦通算戦績は4戦全勝(4KO)。まだ世界王者としてのキャリアは浅いものの、だからこその記録がかかる。それが初の世界挑戦からの連続KO勝ちで、現在の1位は内山の「5」。こちらも宣言通りにコルテスをKOすれば、“KOダイナマイト”とトップの座に並び立つことになる。

 中谷の場合、WBOフライ級王座を返上してのノンタイトル戦、フランシスコ・ロドリゲス・ジュニア(メキシコ)戦の判定勝ちを挟むのだが、あくまで世界戦の連続KO記録としてカウントした。ちなみに具志堅の世界戦連続KO記録「6」にもノンタイトル戦が挟さまれている。

 世界初挑戦以来の連続KO記録で中谷、ホルヘ・リナレスと並び、「4」で2位タイにいるのがL・フライ級、S・フライ級王者時代の井上。これが世界戦連続KOとなると、S・フライ級からバンタム級王者時代の井上の「8」が単独1位で、具志堅の「6」が同2位となるが、現在のバンタム級からS・バンタム級に階級を上げた井上も「6」で継続中で2位タイと、各時代の記録がランクインする“モンスター”ぶり。これを“ネクストモンスター”中谷が追う形となる。そして寺地も現在、2度目の世界戦3連続KO勝利中。次もKOで勝てば、歴代ベスト10に顔を出す。18日のダブル世界戦は「記録」という面からも注目である(船橋真二郎)。

◆歴代世界戦通算勝利数
①井岡一翔(志成)☆      24戦21勝(10KO)2敗1分
②井上尚弥(大橋)☆      20戦20勝(18KO)
③具志堅用高(協栄)      15戦14勝(9KO)1敗
④山中慎介(帝拳)       15戦13勝(9KO)2敗
④長谷川穂積(真正)      16戦13勝(8KO)3敗
⑥寺地拳四朗(BMB)☆      13戦12勝(8KO)1敗
⑥渡辺二郎(大阪帝拳)     14戦12勝(8KO)2敗
⑥亀田興毅(亀田)       14戦12勝(2KO)2敗
⑨徳山昌守(金沢)       12戦11勝(3KO)1敗
⑨内山高志(ワタナベ)     14戦11勝(10KO)2敗1分
⑨ホルヘ・リナレス(帝拳)☆  15戦11勝(7KO)4敗

◆歴代世界戦通算KO数
①井上尚弥(大橋)☆      20戦20勝(18KO)
②井岡一翔(志成)☆      24戦21勝(10KO)2敗1分
②内山高志(ワタナベ)     14戦11勝(10KO)2敗1分
④具志堅用高(協栄)      15戦14勝(9KO)1敗
④山中慎介(帝拳)       15戦13勝(9KO)2敗
⑥長谷川穂積(真正)      16戦13勝(8KO)3敗
⑥渡辺二郎(大阪帝拳)     14戦12勝(8KO)2敗
⑥寺地拳四朗(BMB)☆      13戦12勝(8KO)1敗
⑨ホルヘ・リナレス(帝拳)☆  15戦11勝(7KO)4敗
⑩西岡利晃(帝拳)       13戦8勝(5KO)3敗2分
⑩田中恒成(畑中)☆      10戦9勝(5KO)1敗

◆世界戦連続KO数
①井上尚弥(大橋)☆     8 (2016年9月~2019年5月)
②具志堅用高(協栄)     6
②井上尚弥(大橋)☆     6 継続中(2020年10月~)
④内山高志(ワタナベ)    5 (初挑戦から)
④長谷川穂積(真正)     5
④山中慎介(帝拳)      5
⑦西岡利晃(帝拳)      4
⑦ホルヘ・リナレス(帝拳)☆ 4 (初挑戦から)
⑦井上尚弥(大橋)☆     4 (2014年4月~2015年12月、初挑戦から)
⑦中谷潤人(M.T)☆      4 継続中(初挑戦から)

☆は現役

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