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日本タイトル挑戦権 ウェルター級は豊嶋亮太、ライト級は三代大訓が獲得

2023年11月4日 20時46分

「WHO’S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」が4日、後楽園ホールで開催され、前座で2つの日本タイトル挑戦者決定戦が行われた。ウェルター級は元東洋太平洋&WBOアジアパシフィック王者の豊嶋亮太(帝拳)が石脇麻生(石田)に、ライト級は元世界ランカーの三代大訓(横浜光)が浦川大将(帝拳)に判定勝ち。それぞれ挑戦権を獲得した。

◇ウェルター級8回戦(日本タイトル挑戦者決定戦)
豊嶋亮太(帝拳=1位)[2-0(77-75、78-74、76-76)]石脇麻生(石田=2位)

 豊嶋は1月、佐々木尽(八王子中屋)にWBO-AP王座を奪われて再起2戦目。豊嶋がジャブから21歳の石脇にプレッシャーをかけ、ボディ打ちやフックにつなげていく立ち上がり。石脇は豊嶋のアタックしのぎながらリターンを打ち込んでいった。

元王者豊嶋(右)が石脇を退ける

 3回は近距離で打ち合った。豊嶋がやや優勢ながら、石脇もアッパー、ストレートを打ち込んで対抗する。豊嶋はペースを落とさず前に出た。5回は接近戦で再三ボディをヒット。石脇のボディ打ち、アッパーも効果的だ。削り合いになってきた。

 終盤は互角の争い。7回、石脇が右ストレートを決めて豊嶋が一瞬棒立ちとなるが、ここから豊嶋が反撃を見せる。両者とも死力を尽くし、最終回は豊嶋が優勢の印象だった。豊嶋は18勝11KO3敗1分。石脇は12勝8KO7敗1分。

 現在の日本ウェルター級王者は坂井祥紀(横浜光)。12月2日にシーサー皆川(平仲BS)と防衛戦を行う。

◇ライト級8回戦(日本タイトル挑戦者決定戦)
三代大訓(横浜光=1位)[3-0(78-74、79-73×2)]浦川大将(帝拳=2位)

 元東洋太平洋S・フェザー級王者の三代は今年4月、韓国で不覚を取ってから再起2戦目。タイトル初挑戦を狙う強打の浦川を迎えた。三代は体格のいい浦川に対し、いきなり頭をつけて距離をつぶしていく。左ボディ、右フックと内外のパンチをコンビネーションで使いながら、浦川を崩しにかかった。

浦川を引き離した三代(左)

 三代は距離を詰めながら、離れた瞬間に得意のジャブをきめるなど試合を組み立てがうまい。後手に回らされた浦川は何とか流れを変えようと手を出していくが、三代に距離を操られて強いパンチがなかなか打ち込めなかった。

 浦川は5回にギアを上げて攻めた。右がヒットするシーンがあるものの、三代は近距離でもジャブをうまく使い、浦川の右目が腫れていく。浦川は6回、偶然のバッティングで右目上をカットした。

 浦川は終盤、逆転を狙ってワンツーを軸に攻めたが、三代のジャブの精度が落ちることはない。最終回はストップ寸前まで追い込んだ。挑戦権獲得の三代は14勝4KO1敗1分。浦川は9勝6KO2敗。現在の日本ライト級王者は仲里周磨(オキナワ)。12月24日、沖縄空手会見で村上雄大(角海老宝石)と防衛戦を行う。

◇131ポンド8回戦
波田大和(帝拳)[TKO5回40秒]リュウ・ビャオ(中国)

 日本S・フェザー級3位の波田がリュウとサウスポー対決。波田は初回から右ジャブに角度をつけながら、パワフルな左をリュウに打ち込んでいく。初回から互いの強打がガードを叩いた。2回はリュウが力強いパンチを打っていったが、波田のパンチで左目上をカットした。

リュウを沈めた波田

 波田は3回からボディ攻めも意識してリュウを崩しにかかった。リュウの抵抗も続いて迎えた5回、波田が左ストレートをカウンターで決めるとリュウの動きが止まった。波田がすかさず畳みかけ、右フックをドンピシャで打ち込み、リュが背中からバッタリとキャンバスへ。主審がノーカウントでストップした。波田は14勝13KO2敗。退場の際、大きな拍手を浴びたリュウは4勝2KO1敗。

◇S・バンタム級8回戦
池側純(角海老宝石)[TKO6回1分2秒]岸根知也(ミツキ)

 日本S・バンタム級5位の池側と岸根のサウスポー対決。岸根がフェイントをかけながら左強打を狙い、池側はゆったりと構えてこれを迎え撃った。2回、岸根が思いきり左スイングを振っていったところで偶然のバッティングが発生。岸根がほほから出血、フラついて休憩が与えられた。

頑張る岸根を6回でフィニッシュした池側

 3回、池側が仕掛けて左カウンターをヒット。岸根も思いきり左右のボディ打ちで池側を止めにかかる。しかし、池側は岸根の動きを注意深く見て打ち終わりに右フックのカウンター、右アッパーから左ストレートと次々にパンチを決め、岸根にダメージを与えていった。

 試合を支配する池側は5回、左をたびたび決め、連打も叩き込んで岸根を追い込む。岸根はタフだが、顔面がかなり腫れてきた。6回、池側は左から飛び込むようにして返しの右アッパーを決めると岸根がついにダウン。辛うじて立ち上がったところに連打を浴びせ、主審が試合を止めた。実力差を見せた池側は6勝2KO2分。岸根は9勝3KO4敗1分。

◇ライト級8回戦
富岡樹(角海老宝石)[KO2回3分9秒]トンテップ・テーヤウォン(タイ)

 タイトル挑戦経験を豊富に持つ富岡は4連敗からの脱出をかけたリング。長身の富岡は左ガードを下げた状態からリズム良くジャブを突いていった。2分すぎ、ジャブ3連発でトンテップがバランスを崩し、尻もちをつくダウンとなった。

カムバックした富岡(右)

 2回、富岡はジャブで左をコントロールし、トンテップのリターンに注意しながら右、左ボディにつなげてタイ人を追い込んでいく。2回終了間際、富岡の強烈な左ボディ打ちでトンテップがダウン。立ち上がったものの10カウンタが数えられた。

 富岡は6月に日本ライト級王者だった宇津木秀(ワタナベ)に敗れて以来、1年5カ月ぶりの試合で勝利。8勝3KO6敗1分。トンテップは11勝7KO12敗2分。
観衆=1455人

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