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小林豪己がWBO-APミニマム級王座返り咲き、金谷勇利を3回TKO

2024年2月3日 20時52分

 WBOアジアパシフィック・ミニマム級王座決定10回戦が3日、後楽園ホール「WHO’S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」のメインで行われ、元王者で4位の小林豪己(真正)が同6位の金谷勇利(金子)に3回2府27秒TKO勝ちで王座返り咲きに成功した。

右でダウンを奪う小林

 元王者の小林は昨年8月、ジェイク・アンパロ(フィリピン)に王座を奪われ、再起戦で返り咲きのチャンス。兵庫・相生学院高の1年先輩にあたるタイトル初挑戦の金谷と拳を交えた。

 金谷が右を決めて先制。パワーで上回る小林も右強打を打ち込む。金谷はこれをブロックし、右フック、左フックも決めて初回は上回った印象だ。

 2回、金谷はよく動きがら左アッパーを決めたが、小林は右フック、右アッパーで金谷に迫った。ラウンド終盤、小林の左フックで金谷がキャンバスに転がった。

 3回、金谷は出入りのボクシングで小林と向かっていった。しかし小林の右で2度目のダウン。立ち上がって打ち合ったが、右でキャンバスに大の字となると主審が試合を止めた。

小林は昨年失ったベルトを取り戻した

 WBC8位、IBF9位にランクされる小林は7勝4KO1敗。金谷は5勝1KO2敗。小林は前日に2歳下の盟友、大学も一緒、プロになって仕事も一緒だった穴口一輝が息を引き取ったことを「体の一部を失った」ような気持ちと表現、前夜は精神的にパニックに陥ったと明かした。

 それでも山下会長から「明日は信じている」という言葉をもらい自らを奮い立たせてのリングだった。井上トレーナーは「自分も昨日は一睡もできなかった。小林は良くやった」としみじみと語った。

◇S・フライ級8回戦
川浦龍生(三迫)[3-0(78-73×2、79-72)]廣本彩刀(角海老宝石)

 日本同級3位のサウスポー川浦は日本王座決定戦で高山涼深(ワタナベ)に敗れてから再起2戦目。東福岡高、芦屋大出身の廣本戦を迎えた。

川浦は初回に左でダウンを奪った

 圧力をかける川浦がカウンターの左を炸裂させるが、今度は前のめりになった川浦にの廣本の左フックをが決まる。試合が一気にヒートアップする中、いったん試合を落ち着かせた川浦は、廣本の打ち終わりに左を決めてダウンを奪った。

 2回から廣本はよく動き、パンチを上下に散らしながら打ち終わりを狙い、先手を取るボクシング。廣本の右が決まった。2回以降、一発の迫力で上回る川浦は後手に回り、なかなか強打を打ち込めなくなった。

 廣本も決定打を打ち込めず、拮抗した展開ながら印象的なパンチは川浦の左だった。7回、川浦は左を決めてようやく廣本を追い込み、あと一押しに迫る。最終回も川浦は効かせたが、廣本も最後までガッツを見せた。川浦は11勝7KO2敗。廣本は6勝3KO3敗。
 
◇フェザー級8回戦
嶋田淳也(帝拳)[KO2回1分33秒]ジェトロ・パブスタン(フィリピン)

 デビューから5連勝の嶋田が世界挑戦経験もある元WBO-APバンタム級王者のベテラン、パブスタンと対戦。ひと回り小さいサウスポー、パブスタンがラフに仕掛け、嶋田はブロッキングで対応して左ボディを打ち込んでいく。

嶋田は左ボディで試合を決めた

 2回、偶然のバッティングで嶋田が左目尻をカット。このあと嶋田が強烈な左ボディを打ち込み、パブスタンが苦しそうにダウン。立ち上がったものの、主審が10カウントを数えた。嶋田は6勝2KO。10カウントに大いに不満そうだったパブスタンは32勝10KO12敗6分。昨年10月、福井勝也(帝拳)戦に続く連敗となった。

◇L・フライ級8回戦
山本智哉(横浜光)[3-0(77-75、78-74×2)]川崎智輝(真正)

 互いにフェイントを掛け合いながら、サウスポーの山本が左を、川崎が右を上下に狙う立ち上がり。初回は山本の左が川崎の右を上回った。2回、両者の距離が詰まり、川崎が細かいパンチをつないでいくが、山本の返しの左フックがカウンターとなって決まると、川崎の動きが一瞬止まった。

左を決める山本

 3回以降、川崎がプレスをかけてボディ打ち、山本が左ストレート、右フックを軸に攻めた。近距離で川崎、遠い距離で山本が優勢で、互いにいい時間帯があり、もみ合うシーンも多く、我慢の中盤戦となった。

 終盤ももどかしい展開が続く中、山本が右フックをコンスタントに決めて有効打では上回っている印象。山本は最終回、アウトボクシングを機能させた。山本は8勝1KO3敗。川崎は2勝6敗。

◇ミニマム級8回戦
松本流星(帝拳)[3-0(79-72、80-71×2)]ジョマー・カインドグ(フィリピン)

 東京・日出高、日大でアマ4冠の松本がプロ3戦目。サウスポーの松本が様子をうかがいながら手を出し、小柄な比国同級2位カインドグは打ち終わりを狙う。2回、カインドグの右ショートで松本がバランスを崩してたたらを踏むと、松本がスイッチオン。カインドグに強烈なボディ打ちを浴びせた。

松本はデビュー3連勝をマーク

 松本はカインドグが打ち終わりを警戒しながらよく動き、断続的に左のヒットを重ね、カインドグを弱らせていく。6回、松本の左ボディアッパーでカインドグがダウン。松本はここからラッシュしたが、カインドグがサバイブした。

 終盤、松本は一発を狙うカインドグの右を警戒しながら、反撃するスキを与えず、左を上下に散らして勝利した。松本は3勝1KO。カインドグは11勝4KO4敗1分。

◇S・バンタム級4回戦
岡森祐太(真正)[2-1(38-37×2、37-38)]福嶋滉平(竹原&畑山)
観衆=817人

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