June
30
Sunday

ボクシングニュース | ボクシングビート編集部制作

share

29°C Rain
Tokyo

Boxing News(ボクシングニュース)

Home > Match Information > 期待の21歳 吉良大弥が初回KOデビュー メインは諸岡直樹が競り勝つ

期待の21歳 吉良大弥が初回KOデビュー メインは諸岡直樹が競り勝つ

2024年6月27日 20時32分

「Lifetime Boxing Fights 21」が27日、後楽園ホールで開催された。セミのS・フライ級6回戦は、アジア・ジュニア選手権優勝経験を持つ20歳のホープ吉良大弥(志成)がコムサン・カエウルエアン(タイ)に1回1分58秒KO勝ち。プロデビュー戦を飾った。

プロのスタートを切った吉良

 大阪出身の吉良は奈良・王子工高から東京農大に進学してアマチュア選手として活躍し、パリ五輪出場の望みを絶たれたことからプロ転向を決意。デビュー戦に向けては世界王者の井岡一翔とともにラスベガスでトレーニングを積んで、この日のリングに上がった。

 吉良は立ち上がりあら回転の速い連打を披露。左のダブル、トリプル、右のダブルと怒濤の攻めで最後は左ボディを突き上げて10カウントを聞かせた。コムサンは5勝3KO3敗。

 勝利者インタビューで吉良は「いろいろなチームの支えがあってデビュー戦を迎えた。これからも一歩一歩進んでいきたい。井岡一翔さんはジムの偉大な先輩。そこを超えないといけないと思っている。期待を背負っているので、期待を超えるようにがんばりたい」と語り、PFPランキング1位を目標に掲げた。

間合いをつかんでのジャブで勝ちを引き寄せた諸岡㊧

◇48.2キロ8回戦
諸岡直樹(セレス)[2-0(78-74×2、76-76)]内田勇気(KG大和)

 この日のメインイベントは開始30秒、諸岡が左フックで内田を大きくのけぞらせた。先制パンチを決めた諸岡が序盤は優勢。内田は右を狙っていくが、諸岡は内田の入り際に左フックを合わせた。

 内田は3回にペースアップし、右ストレート、左ボディで諸岡に迫った。パンチの交換が激しくなり、偶然のバッティングで諸岡が前頭部を切った。中盤は諸岡がジャブを突きながら脚を使い、内田が追いかけた。6回は頭をつけての打ち合い。7回は内田が攻勢をかけて優位に立った。最終回は互いが力を出し切って打ち合った。

 諸岡は8勝3KO9敗。内田とは4回戦で勝利して以来の再戦だった。諸岡は「来月はジムの青山功選手のタイトルマッチがあるので何としても勝ってつなげたかった」と涙した。内田は8勝1KO12敗。

挑戦者決定戦出場をアピールした左右田㊨

◇S・ウェルター級6回戦
左右田泰臣(EBISU K’s BOX)[3-0(58-56、59-55×2)]チョン・マル(韓国)

 日本S・ウェルター級3位の左右田は立ち上がり、相手の動きを見ながら間合いを計ると、早くもコンビネーションを繰り出し、ラウンド終盤に右ストレートをヒットした。

 チョンは3回、前に出てパワフルなパンチで左右田に迫るが、接近戦で左右田の左フックがカウンターでヒットすると、チョンのヒザが折れた。左右田は一気に畳みかける。ここはチョンが立て直したかに見えたが、再び左右田の左フックでチョンがフラついた。

 タフなチョンは4回、上体を振りながら前に出て強打を振っていく。左右田はボディ打ちでチョンを削っていくが、5回はチョンが左フック、右ストレートを決めて反撃に出た。最終回は左右田が多彩なパンチを叩き込んだが、チョンの左フックは最後まで威力があった。左右田は7勝4KO1分。チョンは8勝2KO5敗2分。

 勝利者インタビューで左右田は「おととい映像を見て相手がチャンピオンと知ってビビったですけど勝てて良かったです。これからはもっと早く映像を見ます。秋の最強挑戦者決定戦に出場して、来年はチャンピオンの出田選手に挑戦したい」と日本タイトル挑戦に意欲を示した。

由良もKOデビュー

◇S・ライト級6回戦
由良謙神(志成)[TKO1回1分2秒]マナチャイ・ピアスイ(タイ)

 兵庫・芦屋学園高でインターハイを制した東洋大出身の由良がB級デビュー戦。由良がプレスをかけ、左フックでダウンを奪うと、立ち上がったマナチャイに右アッパーで2度目を追加して試合が終わった。実力差があった。マナチャイは4勝2KO5敗。

 勝利者インタビューで由良は「勝ってホッとしている。最初から倒しにいこうとは思っていなかったけど、相手がひるんだら畳みかけようと思っていた。まずは国内で無敵になりたいと思う。チャンスがあればタイトルを獲って、いずれは世界を目指したい」とアピールした。

◇ウェルター級4回戦(東日本新人王戦)
南野楓也(宮田)[3-0(39-37、40-36×2)]福田哲史(レパード玉熊)

◇ミニマム級4回戦(東日本新人王戦)
京屋勇気(ワタナベ)[TKO3回1分40秒]山田啓斗(ワールド日立)
観衆=558人

Related article
関連記事