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因縁の対決、京口紘人がパラスを制す 小國以載はまさかの初回TKO敗…

2024年10月14日 5時13分

 セミファイナルは1勝1敗の決着戦(フライ級10回戦)。5ヵ月前、論議を呼んだ判定結果に泣いた京口紘人(ワタナベ)と笑ったビンス・パラス(比)によるダイレクトリマッチだったが、京口が96—94、96—94、95—95の2—0判定で勝利。世界ランカー対決(京口はIBF8位、パラスはIBF4位、WBA6位、WBC13位)を制した。

左ボディーを好打する京口

 前戦で、迫るパラスを技巧でさばいたつもりがポイントに反映されなかった京口は、開始から正反対のファイタースタイルで猛攻。左ボディーブローから右クロスを徹底的に繰り返し、パラスを下がらせ続けた。

 しかし、パラスも引きながら左フックを合わせるなどして対抗。前がかりの京口の被弾も決して少なくなかった。

 強打でねじ伏せたい。その想いが強く、リズムを失う場面もあったが、8回、最終10回と左ジャブからの前後ステップを使うラウンドも作り、ペースを決して明け渡さなかった。

「リベンジするという強い想いだけで頑張ってきた」とホッとした表情を浮かべた京口は、ミニマム、L・フライ級に続き、フライ級での世界3階級制覇をあらためて目指すと力強く宣言した。19勝12KO2敗。京口との対戦が1勝2敗と負け越したパラスだが、「4度目の対戦をお願いします」と悲壮感なくにこやかに、伊藤雅雪プロモーターと京口にリクエストした。21勝15KO3敗1分。

 およそ1年ぶりの試合となった元IBF世界S・バンタム級王者・小國以載(おぐに・ゆきのり、角海老宝石)がS・バンタム級8回戦に臨んだが、WBO9位のフィリップス・ンギーチュンバ(ナミビア)に初回2度のダウンを奪われた末、2分23秒TKO負けと壮絶な結果に。

ファイター型で臨み、まさかの初回敗退となった小國

 左ボディーブローから右ストレートを上下に送る。小國は開始から果敢に攻めていったが、ンギーチュンバの左フックを浴びて早々にダウン。立ち上がったところに再び強烈な左フックをカウンタ―されて2度目のダウン。手負いの小國が逆に左フックを決めて、ンギーチュンバにダメージを与えたが、効いている小國の両足は突っ張ったまま。そこへまたしても左フックを浴びてしまい、ロープにもたれ、落下しかけるとレフェリーが抱きかかえて終了となった。

「カシメロとの再戦かナオヤ・イノウエと戦いたい」と語ったンギーチュンバは15勝13KO2敗。痛い黒星となった小國は21勝8KO3敗3分。

 元WBO世界ミニマム級王者でL・フライ級での2階級制覇を目指すIBF9位の谷口将隆(ワタナベ)は、元WBAミニマム級暫定王者のパイ・パーロップ(タイ)と111ポンド契約8回戦を行い、6回1分58秒KO勝利した。

2階級制覇に前進の谷口

 サウスポーの谷口と、41歳のパーロップのスピード差は大きかったが、谷口は丁寧に距離をキープし、小さなステップでポジションを巧みにチェンジ。力感を抜いた右リードと、緩急を利かせた左ストレートの上下攻撃でタイ人をコントロール。スピードこそ欠くものの、妙なタイミングで打ち込んでくるパーロップの厄介な右オーバーハンドをシャットアウトし、左ボディーアッパーのカウンター一撃でテンカウントを聞かせた。

 伊藤プロモーターは「12月におもしろい相手との試合がほぼ決定。2階級制覇に向けての前哨戦となる」と明言。「その試合をクリアして、2階級目も獲ります」と谷口も意気軒昂に応じた。19勝13KO4敗。いいところなく敗れたパーロップは38勝29KO6敗。

◆S・フェザー級8回戦
榊野凱斗(角海老宝石)[TKO2回2分4秒]新井志道(黒崎KANAO)

◆WBO女子アジアパシフィック・フェザー級王座決定8回戦
藤原茜(ワタナベ)[判定3—0(80—72、80—72、80—72)]タンチャノック・パナーン(タイ)

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