January
20
Monday

ボクシングニュース | ボクシングビート編集部制作

share

10°C Clouds
Tokyo

Boxing News(ボクシングニュース)

Home > Match Information > 堤聖也の君臨するWBAバンタム級に暫定王者バルガス誕生 

堤聖也の君臨するWBAバンタム級に暫定王者バルガス誕生 

2024年12月14日 17時31分

 現地時間13日、米フロリダ州オーランドのカリベ・ロイヤル・オーランドでWBAバンタム級暫定王座決定戦が行われ、同級1位のアントニオ・バルガス(米国/117.2ポンド)が同級9位、ウィンストン・ゲレロ(ニカラグア/117.8ポンド)に10回2分10秒TKO勝利。バルガスが新たな暫定王者となった。

 レギュラーチャンピオンとして堤聖也(角海老宝石)が在位する一方でWBAが承認した暫定戦。先日のWBCフライ級暫定戦(カリ・ヤファイが戴冠)同様、特に日本のボクシング・ファンとしては首を傾げたくもなる。

 開催地フロリダを地元とするバルガスに対しゲレロが積極的に前に出た。開始20秒過ぎ、バルガスのコンパクトな右アッパー、左フックがヒットしゲレロがダウンする。ゲレロはダメージを感じさせずに対抗して初回を終えた。

 今回、キャリア初となる現役世界ランカーとの対戦となったゲレロは2回も強気に攻め掛かる。右フックを好打して、今度はバルガスが背中からダウンだ。深いダメージを感じさせるバルガスはクリンチを混ぜながらゴングに逃げ込んだ。

 3回以降、お互いに少しずつ回復を見せながらもじりじりと前に出るバルガスが手数の差でポイントを集めて行く。中盤、ゲレロもフットワークを使いながら左を中心に対抗するが、少しずつ流れはバルガスに傾いていった。コンパクトなコンビネーションなど丁寧に攻めるバルガスに対し、ゲレロはパンチこそ返すものの大振りが増えて空振りも目立ってきた。

 8回にはバルガスの右ストレートでゲレロの顔が跳ね上がった。迎えた10回、プレスを掛け続けるバルガスの右ストレートがカウンターとなってヒットし、ゲレロの膝がガクンと落ちる。チャンスと見たバルガスが連打をまとめ、ゲレロが防戦一方となったところでレフェリーが割って入った。

 ダウン応酬の一戦を制した28歳のバルガスは19勝11KO1敗。24歳のゲレロは初黒星(22勝13KO1敗)を喫した。主催する「Most Valuable Promotions(MVP)」はさる11月にも、ジェイク・ポール対マイク・タイソン戦を手掛けるなど、ここのところ精力的に興行を開催している。

 アンダーカードでは、東京五輪スーパーヘビー級でリチャード・トーレス(米国)に敗れベスト8となったダニエル・ペロ(キューバ/236.8ポンド)がプロキャリア初のタイトルマッチに出場。WBAコンチネンタル・ヘビー級王座決定戦でウォルター・バーンズ(米国/225.8ポンド)に1ラウンド2分50秒TKO勝利で新王者となった。

 サウスポーのペロに対し、いきなりの右を持っていこうとするバーンズだが、開始40秒過ぎ、ペロの左ストレートであっさりと尻もちをついた。立ち上がったバーンズにペロが手数をまとめる。ここでバーンズが右眉をカットし、マッシモ・モンタニーニ(米国)レフェリーがタイムを要請しドクターチェックが入った。

 再開しペロが攻勢を掛けると残り40秒ほどで右フックが効いたか、左を振りながらバランスを崩したバーンズがゴロンと倒れ込んだ。カウントが進む中、ダメージを考慮したレフェリーが両手を交差し、呆気ない幕切れとなった。25歳のペロは10戦全勝8KO。42歳のバーンズは8勝6KO3敗となったが、勝者も特筆するスピード、パワーを感じさせず、地域タイトルを争うには両者とも力不足と言わざるを得ない。

Related article
関連記事