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矢吹正道が振り返るアヤラ戦「自分の距離で徹底的に戦った」 キッズ指導に今日からジムへ

2025年3月31日 14時49分

 無敗の王者アンヘル・アヤラ(メキシコ)を12回TKOに下し(29日、愛知県国際展示場=Aichi Sky Expo)、IBF世界フライ級新チャンピオンとなった矢吹正道(LUSH緑)が31日、名古屋市内で会見。あらためて試合を振り返るとともに、今後の抱負等を語った。

アヤラ戦を振り返った矢吹

 「今もズキズキしています」。3ラウンドのバッティングで裂傷し、試合後に「8針ぐらい縫った」右目下の縫合痕が痛々しい。だが、サングラスの奥にある眼差しは、清々しい落ち着きを感じさせた。

 目の上でなかったことは幸いだったが、それでも「ぶつかった後から痛みもあったし、なによりワセリンと汗と血が混ざって目に入って、ずっと曇ったメガネをかけているような状態」。ペース配分の調整が難しかったそうで、見えづらさに恐怖を覚えていたといい、そこに「自分のメンタルの弱さを感じた」と振り返るが、アヤラにも、傍から見ている者にもそんな焦りを微塵も感じさせなかった点もまた、矢吹の進化を表すものだろう。

 「とにかく自分の距離で徹底的に戦う」。初回から機能させた左ジャブで、掲げたテーマを完遂させたことが「勝因」。初めて世界に挑んだときのような「絶対に獲る。死に物狂いで勝つという気持ちにはなれない」と心情を明かすものの、「いい意味でも悪い意味でも落ち着いた」ことは、こと試合運びに関してはかつてより安定感を増す要因となって“大吉”と出ているはずだ。

 今後については「今は“無”の状態。傷が治らないと試合は当然のこと、練習もできない」と当面は負傷箇所の回復に充てるが、「5月の弟(力石政法=大橋)の世界戦や、子どもたちのキッズ大会に力を注ぎたい」と家族、仲間へと全集中。「自分の子どもたちだけじゃなく、ジムの子どもたちにも試合が終わったこのタイミングでしか、教えたり面倒を見たりすることができないので、今日、ジムに行きます」と、早くも切り替えてさっそく行動に移す。

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