寺地拳四朗が地元城陽市にがい旋 次戦はフライ級防衛戦の方向
2025年4月10日 1時38分
2025年4月8日 21時00分
8日、後楽園ホールで開催された『ダイヤモンドグローブ』は、第45回チャンピオンカーニバルの日本タイトル戦トリプルマッチ。そのメインを飾った日本L・フライ級タイトルマッチ10回戦は、挑戦者1位の高見亨介(帝拳)がチャンピオンの川満俊輝(三迫)を6回2分26秒TKOで破り、新チャンピオンとなった。
上体を振りつつ高見に迫り、重い左右フックを振り抜く川満。対して、軽快なステップでジャブから右ストレート、切れ味鋭い左フックを見舞う高見。タイミングいいブローをヒットしても決して止まらない川満に、高見が力んで左右フックを振って迎え打ち、そこで川満もヒットを奪う。川満は、耐えて耐えて高見の力みを誘い出すのが狙いだったろう。高見もそれに巻き込まれかけ、雑になって打ち終わりに体が流れるシーンも多々あった。だが、軽打に切り替えて逆に川満のスイングを誘発し、それをかわして的確にカウンターを合わせる戦いへとシフト。川満は連打を食いながら徐々にダメージを溜めていった。
それでも川満は高見の連打が止まる瞬間を待っていた。まさに肉を切らせて骨を断つ戦いだ。そうして思いきり踏み込んでボディーブローを叩きつける。しかし、下がって左右に回り込む高見の足は決して止まらない。5回終了間際に右カウンターで川満のバランスを崩させると、続く6回に左右フックの連打をヒット。棒立ちとなった川満に、レフェリーが飛び込む。同時に右オーバーハンドが高見を捕えるが、時すでに遅しだった。
IBF4位・WBA5位・WBO9位・WBC11位にランクされる高見(23歳)は9勝6KO。WBC3位・WBO8位・IBF11位の川満(29歳)は11勝7KO2敗。世界ランカー対決を制した高見は、「キツイ試合を乗り越えてゲットできたベルトが嬉しい。川満選手の気迫を感じ、これがチャンピオンになる人なんだと噛みしめながら戦っていた」と川満への敬意を表し、「内容次第で大口を叩こうと思ってました。世界を獲る自信があるので、会長よろしくお願いします!」と本田明彦会長に要望した。
■エンドレスの打ち合い、永田が今回も山内を制す(フライ級)
セミファイナルで行われた日本フライ級王座決定10回戦は、1位の永田丈晶(協栄)が2位・山内涼太(角海老宝石)を95-95、96-94、97-93の2-0判定で勝利し、ふたたび王座に返り咲いた。
23年4月以来となるちょうど2年ぶりの再戦は、前回同様の王座決定戦。前戦は3ジャッジが96-94と永田を支持したが、リベンジに燃える山内は初回から右ストレート、左フックの強打で迫り、5回を終えたオープンスコアでは49-46、48-47、47-48と2-1でリードしていた。
だが、小刻みなステップで右に回り続け、右フックから左ストレートを上下に差していた永田のハイガードが、山内にとってはなんとも邪魔だったろう。ポイントではリードしていたものの、ダメージをさほど与えられなかったことが、思惑とは違った点だろう。
力んで強打を放ち続けていた山内の足が止まり始めたことに反し、驚異的なスタミナを誇る永田が前進を強めて連打を開始する。左右ボディー連打に加え、左右アッパーを山内に突き上げる。山内が必死に強打を繰り出せば、サイドへ回り込むステップを多用。両者ともに手数がやまない打ち合いが続いたが、序盤から足を動かしてリズムに乗っていた永田の流れは止まらなかった。結果的に後半での逆転という形となったが、ガードでしっかりとクリーンヒットを許さなかった永田と、打ち終わりに的を動かさずクリーンヒットを浴びた山内との差が生んだ結果でもあった。永田は8勝2敗。山内は13勝12KO4敗。
■出田ついに陥落、豊嶋が快勝(S・ウェルター級)
日本S・ウェルター級タイトルマッチ10回戦は、挑戦者1位の豊嶋亮太(帝拳)がチャンピオン出田裕一(三迫)を4回2分11秒TKO。ウェルター級3冠(日本・OPBF・WBOアジアパシフィック)に続き、2階級制覇を達成した。
開始から距離を詰めて攻めたのは豊嶋だ。力まずコンパクトながら、ミートする瞬間に力を入れる左右フックを上下に叩き込む。そして時折入れる右アッパーが効果的だった。
早くも両目周りが腫れ始めた出田は3回に入り、豊嶋が距離を空けると前に出て右のオーバーハンドをヒット。しかし豊嶋は近い距離の中でも少しずつ間合いを変えて引き続きコンパクトな強打で攻める。そしてこの回に6連打、続く4回に10連打を見せて出田を防戦に追い込むと、さらに5連発でダメージを与えて右をクリーンヒット。ここでレフェリーが出田を抱え込んだ。
「さらに上を目指していきたい」と宣言した豊嶋(29歳)は21勝12KO3敗1分。4度目の防衛がならなかった出田(40歳)は19勝10KO17敗1分。
日本ライト級6位の齋藤眞之助(石川ジム立川)が同級8回戦で木戸口謙辰(三迫)を初回1分29秒TKO。ランク入りを狙った木戸口がダブルジャブで齋藤に圧をかけて先制すると、アウトボクサーの齋藤が右フックを強振するなど攻撃を強めて反撃。ロープを背負う齋藤に、木戸口がワンツーを仕掛けたもののこれを外し、逆に齋藤がワンツーをヒット。するとこの右ストレートがまともにアゴを捕えて木戸口がダウン。うつ伏せの状態のまま動けず、レフェリーが試合を止めた。齋藤は14勝5KO6敗。木戸口は2勝3敗2分。
◇49.5kg契約4回戦
和田武士(渡嘉敷)[判定3-0(40-36、40-36、40-36)]川上拳汰(石川ジム立川)
2025年4月16日 16時10分
2025年4月16日 12時42分
2025年4月15日 17時06分
2025年4月14日 8時57分
2025年4月13日 14時47分
2025年4月13日 11時09分