12日、東京・後楽園ホールで行われた『ダイヤモンドグローブ』。メインイベントのWBOアジアパシフィックS・フライ級タイトルマッチ10回戦は、チャンピオンの川浦龍生(三迫)が挑戦者10位・白石聖(志成)を97-93、98-92、98ー92の3-0判定で破り、2度目の防衛に成功した。

左腕でフェイントをかけつつ、右をリードブローにする白石に対し、川浦はしっかりと見定めながら鋭いステップインで左ストレートをヒット。これが思いのほか当たるため、序盤はめずらしく強引に攻め込んでバランスを崩す場面も見られたが、「僕の左に対する右の返しを狙ってきていたので、行きすぎないことを心がけた」と落ち着きを取り戻した。間断なく突くわけではないが、タイムリーに深く差し込む右ジャブが特に効果的だった。
白石は右リードから左フックを上下に差し、川浦の出方を窺ってリターンを狙うものの、左のタイミングを読み切れず、これを再三クリーンヒットされてしまった。
6回から距離を詰めて川浦のカウンター潰しに出る白石だったが、川浦はボディームーブで白石の攻撃をかわし、ステップでリズムを構築。白石が間合いを詰めるタイミングを計っていると先に左ストレート。入ろうとする瞬間を捕らえて左をヒット。川浦はどの距離も抑え、白石にとってはなかなかヒットを奪えずに苦しい展開が続く。だが、決して気持ちは崩れていかなかったのがこれまでとは違った。
最終10回、逆転を期した白石が前に出て左右ボディーアッパーを主体として強引に連打。当初はゆとりをもっていなしにかかっていた川浦だったが、白石の迫力に巻き込まれかけて、なんとかクリンチで逃れた。川浦にとっては反省のラウンド、白石にとっては「もっと早く仕掛ければ……」の思いがあったかもしれない。
2度目の防衛に成功した川浦は、「圧倒的に勝ちたかったけど、白石選手の気持ちの強さ、上手さがあった。相手をよく見てカウンターするのが僕の持ち味。でも、前に出て攻めたいという気持ちが出すぎてしまった」と振り返った。ロープを背負っても、慌てずにボディームーブ、サイドステップで回避する落ち着きと、相手の隙を突く攻めに安定感が増した。
白石は、川浦の左カウンターを出させないためにも右を上下にもっと多用したかった。が、それを打たせなかった川浦が上だったということなのだろう。
川浦(31歳)は14勝9KO2敗。白石(28歳)は12勝6KO2敗1分。


