ラスベガスのマンダレイベイ・リゾート・ホテルで行われたWBA世界S・ライト級王者アミール・カーン(英国)-同暫定王者マルコス・マイダーナ(アルゼンチン)の統一戦は前半リードしたカーンがマイダーナの猛アタックをかわして3-0判定勝利を飾った。
初回終了間際、カーンの放った左右ボディーでマイダーナは悶絶。ここで勝負がついてしまう雰囲気もあったが、続くラウンド、マイダーナはカーンのコンビネーションを浴びても乗り切り、中盤へ。息を吹き返したマイダーナの荒々しい攻撃が徐々に効果を発揮。ここをアウトボクシングで盛り返した英国人に対し、10回、マイダーナの右が炸裂。グラついたカーンに南米人は重戦車のように襲い掛かり、あと一歩でストップという場面をつくった。しかしカーンも劣勢から打ち返し終了。114-111が2者に113-112のスコアでカーンの手が上がった。
セミファイナルで行われたS・ライト級上位ランカー同士の対戦は3ラウンドに2度カウントを聞かせたビクトル・オルティス(米、WBO1位)が有利かと思えたが、ジャッジ1人が95-93で相手のラーモント・ピーターソン(米、WBA4位)の勝ちと採点。他の2人は94-94のドローで、マジョリティードローという結果に終わった。(三浦勝夫)
PHOTO=SUMIO YAMADA