14日後楽園ホールで行われたOPBF・L・フライ級戦は、挑戦者で日本同級王者の宮崎亮(井岡)がチャンピオン家住勝彦(レイS)に8回2分41秒TKO勝ちし、タイトルを奪取した。家住は3度目の王座防衛に失敗。
宮崎は出だしから躍動感あふれるボクシングで好調さをうかがわせた。ステップを踏んで右で飛びかかったかと思うと、足を止めてスピーディーなジャブから攻めたり、自在な動きで試合をリード。特に肩越しに決める右クロスが効果的で、チャンピオン家住を後手に回らせた。5回に相手の左フック強打で一瞬効かされたのが唯一のピンチで、これも打ち合ってしのぐと迎えた8回、右で家住をロープへと追いやり無数の連打。家住もブロックで決定打を避けたが、消耗し目がうつろ。宮崎は一度カウントを聞かせた後、またも右でふっ飛ばしたところで福地主審のストップを呼び込んだ。
文句なしの2冠目獲得だが勝者は「まだまだですね」と反省。それでも「自分は世界王者になると信じて練習している」と世界挑戦のチャンスを早くも期待していた。宮崎の戦績は11勝6KO3分。井岡一法プロモーターは「日本か東洋のどちらかを返上する可能性はある」としており、ホープ井岡一翔が次戦(7月25日)で空位となった王座を狙うプランもあるという。