OPBF・S・ウェルター級タイトルマッチは20日夜、後楽園ホールで行われ、1位挑戦者の野中悠樹(尼崎)が王者・飛天かずひこ(新日本木村)に8回負傷判定勝ちし、タイトルを奪取。一昨年の初戦(判定負け)の雪辱を晴らすと同時に、保持する日本王座に続く2冠を達成した。飛天は3度目の防衛に失敗。
サウスポー同士の一戦は2回に野中が左ストレートからたたみかけて先制のダウンを奪った。飛天は力強い左クロスやボディー攻撃で挽回を図るが、4回にバッティングでカットした右目上の出血にもさいなまれ、挑戦者の左を多く食らう。試合はフットワークとカウンターを生かし戦う野中ペースで進み、8回都合4度目のドクターチェックで飛天の傷が続行不可能とされた。負傷判定タイムはこの回1分36秒。スコアは77-75に77-74が2者で新チャンピオン誕生を支持した。
日本&東洋太平洋王者となった野中は喜びを爆発させながらも「自分の距離で戦うことに気をつけた」と冷静に試合を振り返った。今後については「誰とでもやる」と力強いコメント。4階級制覇を狙うビッグネーム、湯場忠志との対戦も辞さない意欲だが「1位まで上がって来て」と付け加えるのを忘れなかった。野中の戦績は19勝7KO7敗2分。敗れた飛天は28勝20KO6敗となった。(写真は2回のダウンシーン)